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正しいとはなにか?

正しい政治。正しい行動。正しい文章。いったい正しいとはなにか?
わたしが処女作で書いたのは、
不幸の連続で精神的苦痛のあまり片目片足になった王様が
ある日「本当のこと」に気づくのだが、正義とは多数決で、
彼は精神病あつかいされる。たしかに精神病的妄想と常識では考えるだろう。
本当が嘘になるのである。
しかし、さすがに「本当のこと」を知っている当事者は気まずい。
かといって、「本当のこと」をばらしたら自分の立場が危うい。
この葛藤がなんとなく自然に解決されるところに仏教味を出したつもり。
正義も実行されないし、悪も成敗されない。
なんとなく海外にはない「水に流す」という日本流の作法である。
最後はみんなで盆踊り、除夜の鐘、今年も丸く収まりました。
真理や真実を追求するのはやめましょうや。
あるいはすべて未知かもしれないし、仏さまのご意図かもしれないし、それはわからない。

という稚拙な物語を20年まえと8年まえに1回読んだ夫婦がいる。
内容のことで喧嘩をする。真理、真実とはなにか?
妻はいつも自分は絶対に正しいと主張する新興宗教会員である。
その原本が出てきて夫が20年ぶりに読んでみたら、正しいのは自分であった。
しかし、そんな「本当のこと」を主張して離婚するのが正義か?
夫は「やさしさ(あるいは愛)」から、
相手の正しさを認め(嘘をつき)夫婦関係は良好になる。
いったい真理や真実、正義ってなんだろうね。
というある種の人たちをヒステリックに怒らせる駄作。
小説が書けなくて何度も旧友の年上女性に泣きついたのだが、
テーマは「本当と嘘」とそれは一定していた。
それにスポンサー様の「仏教しばり」。
真理があると思っている人や、真理を追究している人、
真理体現者を自認する人にはひたすら不快な小説かもしれない。

父の語る正義。母の語る正義。善悪とはなにか? 自殺は善か悪か?
精神病とはなにか? 偽物が本物になるということ。本当が嘘になること。
そういう長年のテーマを処女作に託したつもりだが、
そもそも売れないし、上げても読まれないし、
読まれても評価されることの少ない(あるいは皆無の)駄作なのかもしれない。
こういうふうに自作解説をできるのは、どうしようもなく山田太一さんの影響だろう。
前日に翌日の物語がわからないという博打的作法。
もちろん箱(コンスト/構想)らしきものはあったがすべて崩れた。
妻を新興宗教の会員にすることを思いついたのは、提出前々日であった。

COMMENT

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07/21 09:40
. 「勝正」「正勝」「勝利」「正義」「正人」といった名前の人を見ると、ああ、親は勧善懲悪もののテレビドラマに酔いしれるような人だったんだろうなあと思う。単純で薄っぺらで、いささか頭の悪い人。

犯罪被害者のために闘うと称して活動している弁護士に「髙橋正人」というのがいるが、この人がなぜ社会正義に目覚めたかというと「私は小さい頃からテレビを見てまして、何であんな悪い奴を弁護士が弁護するんだと」思ったことがきっかけらしい。たぶん親も似たような人だったのだろう。








 

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