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「父」「ダマスカスへ 第一部」

04/01/30 13:33

「父」(ストリンドベリ/毛利三彌訳/「ストリンドベリ名作集」白水社)絶版

→戯曲。だれストリンドベリって? まずこうくるでしょう。わかります。
完全に現代では埋もれてしまったスウェーデンの作家、ストリンドベリ(1849-1912)。
その名をはじめてわたしが目にしたのは山本周五郎の「青べか物語」。
山本周五郎や葛西善蔵が愛読していたらしい。
というのもストリンドベリブームというのが、はるかむかし大正時代にあったそうで。
どんな作家と聞かれたら、うーん、現代では柳美里を思い浮かべてくれたら、
だいたいあんなイメージ。
「鶏が先か卵か先か」になるけれども、意識的にか無意識的にか男女関係の修羅場
を自分で作ってしまう、その血みどろの体験から創作をするというタイプ。
書くものはおもしろいけど、間違っても一緒に暮らしたくない。
そばによるなシッシという(笑)。
本作「父」は破綻した夫婦の物語。妻によって狂人にしたてあげられてしまう男の悲劇。


「ダマスカスへ 第一部」(ストリンドベリ/岩淵達治訳/「名作集」白水社)絶版

→戯曲。この作品を書くことによって著者は神の存在を信じられるようになったとのこと。
それは良かったですねえストリンドベリさん。でもですね、つまらないんですよ。
深遠なことを書こうとしている(あるいは書いている)のはわかるのだけど。
夢の中をただよっているような劇。男がいます、人妻を誘惑しました、旅に出ました、
生活に困窮しました、別れました、愛に開眼しました、女と再会しました、女の元亭主と和解しました。
――劇は終了しました。

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