元旦の想い出

おれ、今年は元旦から働いていたんだよねえ。
川口駅からかなり距離のあるケーキ工場で。1月1日だよ。なに、この勤労精神。
なんで行ったかというと、以前川口工場には一度(派遣で)行ったことがあり、
そのとき出逢ったコウさんという中国人男性の話がとにかくおもしろかったから。
おいおい、今度はだれをからませてくれるのかという期待があった。
しかし、元旦にセット販売されたのはジュンくん。
長いことカラオケ店で働いていて、辞めたあとは部品工場へ派遣で。
一度派遣切りされて、また派遣。
とにかくこっちが聞いてもいないのによくしゃべる子で、
埼玉のカラオケ店で勤めるような子はこういう感じで、
家族構成はこうかという社会勉強にはいちおうなった。

けれども、元旦の川口工場は最悪なのである。
外国人の単発(スポット/日雇い)派遣がやたら多かった気がする。
靴置き場なんてもうメチャクチャで、こんなところでつくったケーキは食えねえと思った。
そのうえわざわざ元旦1月1日に派遣で呼ばれたのに、行ってみたら仕事がないのね。
監督者のN尾さんも困っちゃって、ふたりで掃除をしていてくれとか。
ほうきもないのにさ。おしゃべりしていたら、手で床のゴミを取れって。
そのほかにもわけのわからない指示をそれぞれしてくる人がいて、
川口工場は地獄だと思った。
もう二度と来ないと決めたから、あいつの言うことはわけわかんねえ、
とジュンくん相手に愚痴ったものである。
仕事がないのに呼ばれて、しかも早く帰ってくれと。
この日は元旦だったからバスが1時間に1本とかしかないの。
交通費だって気持しか出ていなかったはず。
帰りの埼京線で計算してみると、
通勤時間をふくめて拘束時間10時間以上で6500円の稼ぎ。時給650円。
元旦に働いておれはこれしか価値のない男なのだと苦笑いしたものである。
事実は事実だからしようがない。
今年はどうなるものかと暗澹(あんたん)たる気分になったものである。

先ほど派遣会社のSさんから電話があって、明日川口工場へ行ってくれないかとのこと。
「明日の予定はありますか?」
いやあ、明日は感想を書いていない本が7、8冊あるのでブログを更新しようかと……
とはもちろん言えず、予定はありません。川口へ行きます。
川口工場へ行くのは明日で3度目。
まだどこになにがあるかとかぜんぜんわからないのである。
いったいだれをおしゃべり相手に入れてくれるのだろう。
ケーキにイチゴをのっけるだけの仕事とかしてみたいけれど、
男にはぜったいそういう仕事は回ってこないらしい。
そうそう、あそこの川口工場で元旦に事件が起こったと聞いた。
朝、呼び出された派遣女子が
「あたし、こんなこと聞いてません」と泣き出して帰ったとか。
きっと明日も時給換算で650円くらいの仕事なのだと思う。
甘いものを大量につくるのは甘い話ではないのだろう。

採算度外視で生きていると意外とお得なことがある。
だから、明日もわたしは早起きする。
というか、働く意味ってお金というよりも人との出逢い、人生勉強ではないか?
みんないくらだって給料が高い仕事があるのに、
そこに行かないのはそういうことでしょう?
わたしの人生判断基準は「おもしろいか/おもしろくないか」。
明日もなにかおもしろいことを味わえないかなあ。
いつかそれを書くためのネタとなるような。おもしろい体験をしたい。世界を知りたい。

COMMENT

膣屋ケンジ URL @
03/28 20:26
. >働く意味ってお金というよりも人との出逢い、人生勉強ではないか?

これは搾取する側の論理。搾取される側がそんなものに洗脳されていたんじゃ、どうしようもない。

>みんないくらだって給料が高い仕事があるのに

ない。少なくとも土屋くんにはない。








 

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