「悪女入門」

「悪女入門」(鹿島茂/講談社現代新書)

→フランス文学者である国民的人気学者の鹿島氏のご著作を拝読する。
フランス文学者とはなにか? 大学のフランス文学部教授であるということ。
教授ってなに? お偉いさんってこと。
大学でフランス文学を研究して教えているから著者はその筋の権威である。
だけどさ、フランス文学(小説、戯曲、詩)を研究するってどういうことなのだろう?
原文でおフランスものの作品を読むということだろう。
いったいそんなことをして、なんのためになるのだろう?
原文でおフランス作品やその評論を読むことのどこがご立派なのか?
大学でフランス文学を教えるってどういうこと?
文学(小説、戯曲、詩)は他人から教えられるものではなく、
それぞれ勝手に好きなものを好きなように読んで楽しむものでしょう?
旧「もてない男」の小谷野敦さんも言っているが、
文学研究ほどわけのわからないものはない。
本書は国民的なフランス文学部教授の著者が、
女子大で女子大生に向けて、こうしたら男にもてると講義した内容がオリジナル。
こうしたら恋愛上手になり、こうしたら男にもてるの根拠はフランス文学オンリー。
ものども頭(ず)が高いぞよ、おフランスさまはこうおおせである。
というのが外見はフランス文学入門書、
正体は(20年近くむかしの)女子大生向け恋愛指南本の本書の内容だ。
おら、いなかもんじゃけん、さっぱりわからん。
なしておフランスものが「正しい」のかのう。
ここは日本じゃなかばってん?

「文藝春秋」ともベタベタの関係だから、著者はおフランスの最高権威なのだろう。
ちなみにわたしが世界でいちばん嫌いな国はフランス。
おフランスさまによると――。
「悪女」とは「ファム・ファタル」のこと。
「ファム・ファタル」とは――。

「恋心を感じた男を破滅させるために、
運命が送りとどけてきたかのような魅力をもつ女」(P10)


わかりにくいよねえ。それは、つまり――。

「意地悪く言ってしまえば、失うべき何物も所有していないそこらのダメ男が、
なじみのスナックのあばずれ女に入れこんで、
新聞の三面記事にでも出てきそうな事件をひき起こしたとしても、
また安っぽい男性タレントが淫乱な女性タレントにのめり込んでも、
その女をファム・ファタルとは呼ぶべきとはないということです」(P12)


はあ? ファム・ファタルとかわけわっかんね。
おれ、いま失うものはなにもないし、ならファム・ファタルも寄ってこないだろう。
以下にわが国におけるフランス文学の権威であられる鹿島茂教授の
お言葉をせんえつながら引用させていただく。
著者のお言葉がなぜ「正しい」かといえば、おフランス文学をいっぱい読んだから。
そして大学教授で著書多数で、マスコミからひっぱりだこだから教授は「正しい」。
みなのもの、ご託宣をありがたく聞きたまえ。
そしてわずかでも本書の紹介者に好感を持ってくだされ。

「女と猫は呼ぶと来ないけど呼ばないと近よってくる」(P42)

「恋愛においては、羞恥心を最も効果的に使った女性が
最終的に勝利を収めるということを忘れないようにしてください」(P66)

「そうです、ほとんどの女性が誤解していますが、
男をひきつける女の魅力とは、美貌でもスタイルでも、
ましてや心や頭でもないのです。
男がかくあってほしいと願う女に自分を重ね合わせる変身能力、
これこそが一般に「女の魅力」と呼ばれているものの根源です。
この能力を欠いている女性は、たとえどんな美人であっても決してモテません。
また美人でない人が整形して美人になっても、
この変身能力を獲得しないかぎり、モテるようにはなりません。
イメージ動物たる男は、あるがままの女ではなく、
自分の心の中の女に向かって欲情するものだからです」(P85)


ここまではたまたまフランス文学の権威と意見が一致した。
だが、以下はそうではないのではないか、
と2017年まで生き延びた昭和51年生まれの男は思う。

「男というのはなんとも哀れな生き物で、
常に自分をほかの男と比較して、その優劣に一喜一憂しているのです」(P29)


正しくは「鹿島茂教授はというのはなんとも哀れな生き物で、
常に自分をほかの男と比較して、その優劣に一喜一憂しているのです」かもしれない。
「女はめんどうくさいから嫌い」
これは職場の大先輩である男らしいSさんがロッカールームでおっしゃっていたことで、
入ったころは男から何度も大声で怒鳴られ(あいつ女にはやさしいのにケッ)
大嫌いだったが、いまではとても親しみを感じる彼とももうすぐお別れである。
フランス文学とは縁のない日本の庶民の色恋事情にたまらなく興味がある、
あと少しだけ女社会で働けるようなので自己研究を深められればと思っている。



男って自分を甘やかしてくれる女性を好むんじゃないかしら。
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埼玉コージーコーナーではなく、銀座コージーコーナー♪
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「SとM」(鹿島茂/幻冬舎新書)

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03/11 18:35
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