チツの話(第6話?)

フクが死んでもうなんぼうなるのかなあ。
あたいはオリュウノオバでも因業酒場の人権ばあさんでも、
もうどう呼ばれていいくらい気持の整理はついた。
むかしフクさんに連れられてよく来ていたチツさんがひさびさに顔を見せてくれた。
フクが副工場の意味、本名はカコだとくったくもなくおしえてくれたのがチツだ男だチツだ。
チツはフクよりも10歳以上、うえかと思っていたが5歳年下でフクの部下だったらしい。
ソカソカのフクさんの話で盛り上がったが、うちはチツを嫌いやねん。
こいつは因業酒場を差別しとるとしか思えへん。
それしかないのでうちが厳選した缶詰や乾きものを頼むが、ほとんど手をつけへんもん。
ソカソカの人権さまならうち厳選の缶詰や乾きものをにこにこ召し上がってくらしょうに。
あたいはチツが嫌いや。だから、チツの言うことがどこまえほんまもんかわからへん。
チツいわく、ソカソカのフクさんの奥さんはいまは別人と結婚(ソカソカではない)。
奥さんはフク(カコ)から、毎日のように工場長の悪口を聞いていたらしい。
奥さんいわく、それがストレスでフクさんは死んだ。

・工場長は現場仕事をまったくわかっていない。
・工場長は倹約が好きだが、小さな節電もできない大企業バカ。
・工場長が嫌いでみんな部下は辞めていき残ったのは自分だけ。
・自分は本社からもっと大きな仕事に誘われているが、
自分がいなくなると現場がまわらなくなるので工場長が自分を手放さない。
・まあ、それもいまに見ていろ。いまに下剋上を起こしてやる。
・本社から人が来ると工場長は逃げてばかりでいつも自分が相手をしている。
・自分が抜けたらこのリネン工場はまわらなくなるだろう。
・自分がいるからいまのバイトは助かっていて、
おれがなんか言ったらチツのようなバイトはすぐにクビにできる。
・現場の裁量という面では工場長よりもはるかにおれのほうが権限が強い。
・おれがあいつをクビにしてくださいとお願いしたらチツでもだれでもクビだよ。
・おれはもっとビックなプロジェクトから声が何度もかかっているが、
それを仕事ができない工場長が邪魔している。
・ここのサバの缶詰はうまい。おかあさんが入れてくれる醤油かげんが抜群だからだ。
・ここの330円の缶詰ウインナーを超える肉はまあないだろう。
・おれは弟子を育てる名人だが、だれもそのことをわかっていない。
・このへんで走り屋のカコっていえば、底辺高校連中で知らないやつはいないぜ。

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