「病む女はなぜ村上春樹を読むか」

「病む女はなぜ村上春樹を読むか」(小谷野敦/ベスト新書)

→知る人ぞ知る日本最高の文芸評論家の鋭書を遅ればせながら拝読する。
大学時代に好きだった女の子が村上春樹を好きだったので、
好きな子が好きな本を読むという傾向はありがちだと思うけれど、
2000年までのノーベル賞候補作家・村上春樹氏の本はほとんど読んでいる。
大学卒業直後に家族のリアルな不幸があり、
それ以降はフィクションの春樹はどうでもよくなった。
おなじ大学だったので文学部キャンパスの描写にはウフフンと思った記憶がある。
とはいえ、いまとなったら村上春樹の小説はほとんど覚えていない。
文キャン女子のハルキスト率は高く、
ライフコース教授にもハルキストを公言しているО先生もいたくらいだ。
小谷野敦御大は珍説(最新の学説?)をご披露なさっている。

1.村上春樹の小説にはフェラチオ(口淫/チン棒おしゃぶり)をする女が頻出する。
2.じつのところ東大のおれ(小谷野)もフェラチオが好きだ。
3.セックスよりも好きなくらいだ。
4.しかし、東大のおれは、女サイドはフェラチオを嫌っていると長らく思っていた。
5.だが、出会い系で会った女にこころの底からフェラチオが好きだという変態女がいた。
6.その女は春樹小説登場女性レベル以上にこころが壊れ病んでおり恐怖だった。
7.東大のおれはこのバカ女は嫌いだが、早大の春樹はこういうバカ女が好きなのではないか。
8.おれが春樹の小説を嫌いな理由がわかった。
9.春樹はフェラ好き女が好きな俗物で、おれはもっと文化的に高尚なのだ。
10.春樹ファンの女はフェラチオが好きに違いない。
11.そういう変態女からおれは嫌われるので、自著読者の男女比率は男が非常に高い。
12.しょせん春樹を愛読している女なんて1日中でもペニスをしゃぶっていたいバカ女っしょ?
13.春樹はせいぜい変態女をカモにしてくださいね。春樹ファンの女は最低だなあ。
(以上は本書の68~70ページを独自に要約[意訳/妄想])したものです)

そんなにバカな女ってダメかなあ。
バカな女は言い方を変えれば、情が深い女にもなるような気がするけれど。
日本最高の評論家である小谷野敦氏の現在の奥さまは葵さんだったか?
いつ彼女との秘め事(房事/夜の営み/おセックス)が公開されるのかと思うと、
会社をクビになり生活はギリギリながらもおちおち死にきれないではないか。
西村賢太さえ凌駕(りょうが)する現在日本一の私小説作家の小谷野氏は言う。

「私小説作家は、周囲の人びとを犠牲にし、作家は友達をなくす。
私小説でなくても、作家は周囲の人をモデルにするから、
相手が気づけば関係が悪化するかもしれない。
もちろん、谷崎潤一郎の『細雪(さめゆき)』のように、
妻松子の姉妹を美しく描いて成功することもあるが、
作家の周囲は死屍累々(ししるいるい)である」(P32)


そういえば当方も氏の私小説のモデルになるという偉大な栄誉を頂戴したことがある..
現代日本最高の文芸評論家であり私小説作家の氏は、
どうして三浦哲朗には言及しないのだろう。
高井有一が死んだのは最近になってようやく耳にした。
訃報拡散人としても高い評価をお持ちの氏にはブログできちんと仕事をしてほしかった。
なんにせよ本書の著者はいまわたしが日本でいちばん期待している文学者である。
そう村上春樹なんかよりもはるかに、である。


COMMENT









 

TRACKBACK http://yondance.blog25.fc2.com/tb.php/4690-9786015f