思考は魔

善とはなにか? 悪とはなにか? 「正しい」とは? どう生きたらいいのか?
こういうことを突き詰めて考えると、発狂どころか身体にも変調をきたす。
1週間まえとか原因不明の吐き気がすごかったもん。
多くの人たちといっしょに本当に微力ながら働いていると、
そういう観念はどうでもよくなるのでとてもいい。
それぞれ内面にはいろいろ抱えているんだろうけれど、
「ふつうの人」にならなければ働けないわけで、
使えないながらもそういう人たちに混じって身体を動かしていると悩みが消える。
考えるまでもなく、
腰のちょっとした痛さのほうが善悪観念よりも重いと言えなくもないわけだから。
きっと結婚して子どもをつくっちゃったら男女ともに、
善悪や「正しい」ことを考える暇も余裕もなくなるような気がする。
いまの派遣先でどのくらいの人が結婚しているのかなあ。
もちろん、プライベートは聞けないけれど。
意外と多くの人が結婚していると思うと、それって「ありふれた奇跡」だよね。
えええ? この人が恋愛の真似事をして、プロポーズとかしちゃったの、って思うと。
こういうことを書くのは不謹慎かもしれない。

「いつも喧嘩ばかりしている肉屋の夫婦はどうして結婚したんだろう」
このアメリカテレビライターの言葉は、
青年時代の脚本家・山田太一氏に強い影響を与えたという。
いまの派遣先には以前にも行ったことがあり、複数の人たちと再会した。
前回なぜか座談会のような雰囲気になって、
それぞれの人のプライバシーを少しばかり知っていて、それは忘れられない。
この人のご主人はお病気なんだよなあ。
この人の旦那さんって気が荒くてたまに奥さんに手を上げるのか。
男はたしかあのイケメンだったよなあ。
前回の派遣仕事ではそういう日常光景の香りがとても新鮮で、
ふわふわ、わくわくしているところがなくもなかった。
働くってそういうことじゃないんだろうけれど、ごめんちょ。
反面、生活べったりの人にはうちのブログは、ただただ薄気味悪いのだろう。
派遣バイト先の仲間との会話。
わたし「へーえ、自転車で40分かかるんですか」
相手「車で来るとパーキング料6百円取られるんだよ」
わたし「深夜、自転車に乗っていると警察官から声をかけられません?」
相手「いまのところは」
わたし「(冗談っぽく)俺、怪しいんですかね?」
相手「うん、怪しいよ」
わたし「……」
相手「……」
相方は週6で入っている7歳年上の男性。
見かけは常識人っぽいだろうという自負があったが、
見る人が見たら一発で見破られてしまうのかもしれない。おお、こわっ。

よく知らないけれど、おおむかし、
作家みたいのは結核をやるといいという話があったと聞く。
結核は働かないでいいし(働けないし)、
いろいろなものへの感覚が鋭くなる(たとえば死について)。
このため、思考が深まり、人間としても深くなる(危なくなる?)という伝説だ。
うつは現代病らしいけれど、バリバリさんがうつになったらきつそう。
いままでなにも考えないで来た人が、闇に突き落とされるわけだから。
うつを一回やると人間が深まるみたいのは都市伝説の慰めで、
精神科医の春日武彦氏もやんわり指摘していたが、
心の病とやらにかかるとかならず社会的地位、収入はダウンするという。
バリバリやりすぎるといつかプチンと切れるからそういう人は要注意。
バリバリで一生逃げ切られる人も大勢いるだろうから、
あまり考えすぎないのがいいのだろう。
家族なんかだと父親があまりにバリバリだと影を引き受ける形で
奥さんやお子さんに問題が出てくることもあるらしい。
重いうつはそもそもなにも考えられなくなるけれど、
うつっぽくなって善悪や「正しい」ことを自分のあたまで考えるのは、
たしかに「魔」なのだが、毒ほどおいしいというか、
考えるのは辛いけれども「そうかそうか」という発見がおもしろいのも事実だ。
毒っておいしいよね。身体に毒なものほどおいしいところってない?
油なしの減塩ヘルシー料理なんてくそまずそうじゃん。
毒男もあんがい食べてみればおいしいのかもしれませんよ、女性のみなさま!

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