集団ストーカー

めったに逢わない知り合いが集団ストーカーされていると泣きついてきた。
その瞬間、あ、こいつは統合失調症がスタートしたなと縁を切りたくなる。
ネットではそれほどめずらしくない言葉だが、集団ストーカーなんてあるはずがない。
なによりの証拠は、わたしに泣きついてきた自称被害者が、
集団ストーカーする価値もないようなダメ男だったこと。
ふつうひとりの人間を1時間働かせるなら、いくら最低でも5百円は必要だろう。
自称被害者を知っているわたしは、
こんなやつに1万円単位で金を使うアホなどおらへんという結論にいたった。
自称被害者いわく、集団ストーカーは「脱会者は自殺へ追い込め!」で有名な、
わたしがとても好きな宗教団体というではないか。いや、うそぶくではないか。
善人の集まりであるあの人たちがそんなことをするはずがない。
おい、バカ、アホンダラ、「善き人たちの連帯」を舐めるなよ。
その知り合いはたまに「死にたい」などという世間知らずの精神遅滞者であった。
「もし本当に集団ストーカーされているのなら自殺するいいきっかけじゃない?」
わたしがそのように本音をぶつけると、
彼は驚いたような顔をして、すぐにパッと笑顔になった。
被害妄想過剰だが、こいつのそういう素直なところが好きである。
「そうか! そうかそうか! そうかそうかそうか!
集団ストーカーをあの人たちは僕のためを思ってやってくれているのか」
「そういう考え方もできるって話」
「そうかそうかそうかそうか!」
「うるさい!」
別れる際、そうかそうかそうかと彼は深々とうなずきながら去って行った。
集団ストーカーなんてあるはずがないのに、まったくバカな男だ。
絶交できないのは、どこか彼が好きだからだろう。

COMMENT









 

TRACKBACK http://yondance.blog25.fc2.com/tb.php/4308-eaf82fe7