夢がかなった

いまの書籍倉庫に時給850円で働きはじめたとき、夢というものがあった。
いつかむかしから好きだったテレビライターの山田太一さんの本をこの手で世に出したい。
先週の金曜日のことである。
アルバイトに行くまえに11時間かけて視聴した山田太一ドラマ「もうひとつの春」
の感想を遅刻ぎりぎりまで書いて家を出た。
そうしてアルバイト先に行ったら、間口(持ち場)に山田太一の本があったのである。
岩波書店の「寺山修司からの手紙」(山田太一編)はわたしが出した。
135冊、破損もミスもなくわたしの手で全国へ送り出した。
本来はいけないのだが、いけないと知りつつ立ち読みもした。
大学時代の山田太一さんの恋バナをチラ見して恥ずかしくて笑えた。
マルクス主義者の女性Aさんを好きになって、
その恋人もマルキシストで太刀打ちできないと思ったとか、
ああ、恥ずかしい、恥ずかしい、笑える、笑える、青春は恥ずかしくて笑える。
いまわたしはバイト先の複数の女性を好きだが、それは独占欲ではなく、
偽善的かもしれないが、それぞれが人生うまくいってくれたらいいなという願望だ。
いつか山田太一さんの本をこの手で世に出したいと思って、
いまの職場に入った。ようやく夢がかなった。夢がかなった。
もういいや。もういい。夢がかなったから、もういい。サンキュー、グッバイだ。

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