「あの頃、あの詩を」

「あの頃、あの詩を」(鹿島茂編/文春新書)

→団塊の世代に向けた本で、
当時の中学国語教科書に載っていた詩を集めたアンソロジー。
ああ、学校教育というのは国家的洗脳なんだなあ、としみじみ気づいてしまった。
繰り返すが、教育というのは洗脳である。
労働を賛美する詩がやたら多いのである。
働いたあとに喰うメシはうまいとか(P86)、
労働後の帰途は充足感にあふれているだの(P128)
人生の目的は働くことだとか(P191)。
恋愛や性をあつかった詩がないのは致し方ないが、
競争をあおる人より上へ行こうという詩とか(P197)、
雑草でも生きがいはあるだの(P232)、
日本の高度経済成長は学校教育(国家的洗脳)によっていたことがよくわかる。
学校教育(国家的洗脳)ってたしかに重要なんだなあ。
教育とは自分で考える力を摘み取り、ある思想を「正しい」として植えつけること。
新聞礼賛の詩まであるのだから気持が悪いことこのうえない(P73)。
新聞の活字はジャムのようなパンのようないい匂いがするとか。
嘘つけって話だが、学校で先生からこう教わると、
団塊世代中学生は新聞は香り高い正義の媒体だと思ってしまうのだろう。
教育とは国家的プロジェクトの巨大洗脳である。
いかに多様な考えを抹殺し、みんな一緒にするかが日本的教育だ。
団塊世代はやたら人数が多いから優秀な人もいれば無能もいたであろう。
どうやって彼らを均一化したか。この詩を教えておけばいい。
高村光太郎の「少年に与ふ」から一部抜粋。

「えらい人や名高い人にならうとは決してするな。
持つて生まれたものを深くさぐつて強く引き出す人になるんだ。
天からうけたものを天にむくいる人になるんだ。
それが自然と此の世の役に立つ」(P41)


バカや貧乏人やブスは持って生まれたものなのだからあきらめろよ。
しかし、世の中の役に立つ人間になるんだぞ。
世の中の役に立つ人間とは、きちんと働いてたくさん税金を納めてくれる人である。
いかに世の中の役に立つ、よく働く奴隷ワーカーを作るのかが教育の目的であった。
あの時代のこういった教育のおかげでいまの日本の繁栄があるのだろう。
氷河期世代からすると団塊ほどうざい連中はないけれど、
あいつらは金を持っているし多数派だし上を占めているから恐ろしい。
国家的洗脳である少年少女への学校教育ほど強いものはないのだろう。

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