現実はなにも起きない

某業界第4位のKという会社が134億円の負債を残して倒産したわけである。
134億円の負債ってどういう意味かわかる?
たとえば、われわれが銀行に百万円預けていたとする。
その百万円を引き出そうと思っても不可能になっちゃうってことだよ。
それが百万円ではなく134億円! だれかの134億円が消えちゃった。
前日まであると思っていた134億円が一夜にして消えてしまった。
Kという会社はどんぶり勘定でうまく自転車操業的にやっていたんだと思う。
Kは業界第3位のOという会社と提携して新しい合併会社をつくった。
困ったときは助け合いましょうって話で。
ネットで情報を漁っているとKだけじゃなくOも危ないのではないかと言われている。
さて、いまわたしがバイトさせていただいている会社もこの輪のなかにあるのだ。
うちの会社は、OとK(倒産)の連係会社と協力関係にある。
わかりやすい言葉を使えば、わたしが大好きないまの会社は下請けをしている。
OとKの合併会社から仕事を請け負っている。
万が一、Oも倒産したらどうなってしまうのか?
うちの会社の仕事がなくなってしまう。
グループ全体の経営規模から考えたら大丈夫だろうが、
われわれパートの給料が支払われなくなる可能性だってなくはない。
雇い止めくらいならあってもぜんぜんおかしくない。
いま会社はどうなっているんだろう? 修羅場になっているのではないか?
変な期待をして会社に行き、先ほど帰宅した。
わたしが大好きなぬるま湯のようなだらだらした感じは健在でホッとしたものである。
パートはだれもKが倒産したことなど知らないようだった(ひとりにしか聞いてないけれど)。
仕事の感想は、適量のピッキングってゲームみたいでやっぱりおもしろいなあ。
もう辞めちゃった人が言っていたけれど、あのシステムを考えた人ってあたまがいい。

さてさて、いま本の流通に携わっているけれど、この業界に未来なんかあるんだろうか?
いまはスマホばかりでだれも本なんか読まないでしょ?
うちのような読書ブログのせいで、
本を読むことがまったく有意義ではないことがばれてしまった。
本なんて読めば読むほど性格が悪くなる精神の毒薬のようなもの。
本を読んでもお金は儲からないし異性からはもてないし心も豊かにならない。
それにみんないまは薄給で新刊に1500円なんて払えないでしょう。
図書館で借りればただなのに。
そのうえ本が身近にあってもいまはみんな忙しいから本を読む時間ががない。
スマホ、テレビ、ゲーム、パソコン、違法動画、安い娯楽はあり余っている。
出版業界の先行きは明るいとは言い難い。
こういうときピンチはチャンスであると言いたがる人がいるけれど、
ピンチはありのままそのままピンチでしかない。
時給850円で働くパート労働者が本屋で新刊を買うようになれば、
せめて世界が変わるのだろうけれど。
昨日、新宿紀伊國屋書店で朝日賞作家の山田太一先生のご著作「ナイフの行方」
を立ち読みした。買えと言われるのかもしれないけれど、時給850円では無理。
なかにはきっと著者から献本されるような古株ファンもいるのだろう。
羨ましいというか妬ましいというか。
なーんかおもしろいことはないかなあ。
今日の新発見はバイト先のネパール人女性がちょっとかわいく見えたこと。
先月3、4回連続でライン横に振られて、すべてわたしのほうがヘビーだった。
今日久し振りに再会して、この子にはある種のかわいさがあると気づく。
って、おまえ、バイト先でちゃんと仕事をしてんのか。なにしに行ってんだ。
ライン横のA山さんがわたしの視線をとても意識していたようだが、
男色とかゲイとかそういうのではなくて、
あの目力の強いネパールのSさんをチラ見していただけだから。
そのうちわたしが辞めるか向こうが辞めるかして、きっと一生逢わないのだろう。
SさんともA山さんとも、ここの社員さんたちとも。
そう思えば、こういうありふれた日常のなかにも奇跡を見てとることができるのだろうが、
凡人は退屈のあまりなにか起きないかなどと期待してしまうのである。
K倒産というのは本当は恐ろしいことのような気がするのだが。

*いま調べてみたら倒産したKはうちの発注元に約6千万の未払金があるのか。すげっ!

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