人を見る目がない

よくむかしの小説に描かれている人生の辛酸とやらを味わいたいから
派遣やアルバイトを転々とするつもりだったのに、いまある書籍倉庫に居ついている。
もちろん、孤男ゆえに古株の輪にはまったく入っていけていない。
というのは嘘で、じつはみなさんとこころが通じ合っていると思うときもあるが。
先日、バイト先で健康診断というものがあった。
ラッキー。無料で血液検査をやってくれるのかと思っていたら現実は甘くない。
35歳と40歳以上しか血液検査をやってくれないのだという。
それ以外はオプションで1800円支払わなければならない。

このみんな一緒にする健康診断は思いのほかおもしろかった。
むかし仕事を教わった若くてデキるパート青年男性がいらっしゃる。
見た目と周囲の噂話から30歳そこそこだとずっと思っていた。
このため、どこか年上風情で先輩の健康診断表を見たら心臓が止まるかと思った。
30歳いくかいかないかと思っていた青年がわたしよりも3歳上だったのである。
世界観ががらりと変わったと言ってもよい。
人は見かけによらない。わたしは人を見る目がない。
バイト先によく仕事ができるみんなからいちもく置かれているYさんという青年がいる。
30をちょっと超えたくらいだろうと思っていた。
どうかわたしのような落ちぶれたおっさんにならないでください、とどこかで思っていた。
みんな一緒にする健康診断がきっかけとしか思えない。
となりのAさんにYさんの年齢を聞いたら、これまたわたしよりも3歳上だった。
そのAさんも動きがやたら敏捷だから20代後半かと思っていたら、
あはは、Yさんとおなじでわたしより3歳上でいままでの態度が恥ずかしくなりました。
わたしよりも3歳上であれだけ動けるなんて神業レベルとしか言いようがありません。

健康診断でナーベが採血されていた。
ナーベは20代半ばくらいではないかと思っていた。
しかし、無料で血液検査をしてもらえるのは35歳と40歳以上。
「ワタナベさんは35歳なんですか?」と聞いたらイエス。
やっべえ。わたしと同年代じゃありませんか。なんでみんなこんな若く見えるんだ。
いやいや、わたしが異常なまでに老けて見えるのかもしれないが。
大した苦労もしてこなかったのに(え? え? え?)。
その日にわかったのは、およそ10歳わたしはパート仲間男性の年齢を見誤っていたこと。
あの方もあの方も41歳ならば年上なのだから、
取るべき態度を間違っていたと反省することしきりである。
人生の先輩のみなさんを愚かにもかなり年下の後輩だと勘違いしていた。

女はどうなんだろうかって話なんだ。
わたしの年齢予想は女性相手にも大きく外しているのか。
失礼とは知りつつもベトナム若年女性の年齢はほとんど把握している。
逆に「あなたの年齢は?」と聞かれたら人生の先輩の特権で「秘密」と答えている。
けれども、ベトナム女子のハインさんからはパシッと年齢を当てられてしまったが。
わたしはベトナム戦争が終わったとされる翌年に生まれました。
このバイト先の男性パートさんは同世代ばかりじゃありませんか。
いちばん不遇な年代性別だという多少被害妄想的な仲間意識を感じる。

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