なるようになれ

むかしさあ、ベトナムのサイゴン(ホーチミン市)にふざけていたら流れ着いたことがあった。
いちおう「地球の歩き方」はタイのバンコクで古本を買っていたけれど、
それを参考に飲み屋を探してもどこも観光地化されていて退屈でつまらない。
当時「歩き方」に掲載されていた地元の飲み助の居どころも嘘だったし。
いまでも覚えているが、チーサック通りというところは屋台なんてまったくなかった。
なんか飽き飽きとしてね。めちゃくちゃをしたくなった。
サイゴン(ホーチミン市)にはうさんくさい、
あいさつオンリーの日本語ユーザーがたくさんいらっしゃる。
そのひとりの老人にいんちき英語でいった。
「ビアホイ。ローカル。ノーチーサック」程度だったか。
彼はひとりのバイタク(バイクタクシー)を紹介してくれた。
「一緒に飲まないか。ぜんぶ奢ります。けれど、バイタク料金はなし」

いまから思えば恥ずかしいが、
いっときのフレンドになってくれという願望のあらわれだったかもしれない。
そのバイタク男性が連れていってくれた、まあ居酒屋の安いこと、うまいこと。
必死にコミュニケーションを取ったら彼はわたしとおない齢で子どもも3人いるとか。
ふたりでさんざんうまくて安いエビを食いビアホイで乾杯した。
帰るときになって、(あまりにも愚かだが)はたと気づいたのである。
あわわ、これって酔っぱらい運転じゃないか。
そう気づいたときにはこちらの酔いはすっかり醒めて恐怖ばかり。
ふたりともノーヘル(ヘルメットなし)だから倒れたら死ぬかもしれない。
にもかかわらず、酔っぱらっているせいかバイタクにいちゃんの飛ばすこと、飛ばすこと。
途中でどうでもよくなって死ぬならここで死のうという気になった。
それからこの子持ちのバイタクにいちゃんには追加料金を払うべきだとも。
結局、無事故だった。追加料金請求もなかった。
最後に笑顔でなんか言われた。ベトナム語だったと思う。
たぶん「また会おうなフレンド」と言われたのだと思う。
いまでもそれはそれほど間違っていなかったのだと思う。

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11/27 13:38
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