「シカゴ(2002)」

現人神のように崇拝するファンも少なくない小林秀雄賞作家の山田太一氏が推薦する
2002年公開のミュージカル映画「シカゴ」をジェイコムで録画視聴する。
よかったなあ、ほんとによかった。
この映画を視聴しながら(恥ずかしい話かもしれないが)
パソコンのまえで何度もアメリカ俳優と一緒に適当に踊ってしまったくらいである。
人を殺した女たちが歌い踊りながらおのれの行為を正当化するところでまず打たれた。
踊るように生きようぜ、というメッセージ(誤読かも)がとても心地よかった。

「人殺しは立派なアート」
「平凡な暮しにはバイバイ」
「犯罪はエンターテイメント」
「裁判はショービジネス」


どんな不謹慎なことでも歌って踊れば気にならなくなってしまうのかもしれない。
何度も繰り返されたセリフは「オール・ザッツ・ジャズ」。
映画翻訳家はこう訳していたのだが、それがとにかく気に入った。
このセリフが名作映画「シカゴ」のすべてをあらわしているだろう。踊って歌えば――。

「なんでもあり」

まあ、どうせつまらぬ人生、せめて歌って踊るように生きようではないか。
じつはミュージカルの発祥の地は日本で、
ここだけの話だが(おいおい!)発明者は踊り念仏の一遍上人なのである。
登場人物みなが踊り狂う映画「シカゴ」は、
踊り念仏の一遍上人の遺志を異人さんたちがそのまま体現しているのがよかった。
人生は、なんでもありなんだ。なにをしてもいい。楽しく笑ってわがままに生きようぜ。
人を殺してもいい。正義なんてどこにもない。自分のためならなにをしてもいい。
ただ歌え。ただ踊れ。歌い踊るだけではいけない。笑え。笑いながら歌い踊れ。
この傑作ミュージカル映画を観たあと、
単純肉体労働のバイトに出向いたのだが踊るように働くことができた。ミスもなかった。
陰気な顔をせずに楽しく1日労働することができた。
こういう大衆のための映画を本当の名作というのだと思う。
インテリさんはくだらないとおとしめるかもしれないけれどもさ。

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