「アジアを歩く」

「アジアを歩く 灰谷さんと文洋さんのほのぼの紀行」 (灰谷健次郎・石川文洋/木世文庫)

→あなたにとってはどうだかはまったくわからないが、
わたしにはとってもいい本だったなあ。
灰谷健次郎の文と石川文洋さんの写真のどちらがよかったかと問われたら、
だんぜん写真のほうである。
灰谷健次郎とカメラマンの石川文洋さんの生涯収入を比較したら、
たぶん弱者の味方で正義の味方ということに表面上はなっている人気作家先生のほうが
貧乏カメラマンよりも百倍以上儲けているのではないか。
しかし、わたしは灰谷健次郎もいいのだろうが(きっといいのでしょうね)、
正義の人である腕組みが好きな灰谷健次郎よりも自然体の石川文洋さんのほうが好きだ。
間違っているのかもしれないが、
彼の写真のほうが人気作家の文章よりもはるかに良質だと思う。

それにしてもアジアの人の笑顔って本当にいいよなあ。
日本人の笑顔はどこか人工的で模造品くさいが、アジアの人の笑いはまったく自然である。
もしかしたら写真にだまされているだけかもしれないけれど、
わたし自身も何度かアジアを長期間旅したことがあるから完全な間違いではないはず。
いい本だったなあ。きれいな本だったなあ。読んでよかったなあ。
日本の底辺はどこか病的な暗さを持っているのに、
アジアのほうはどうしてあそこまで自然に底抜けに明るいのか。
いいなあ、いいなあ、といま何度もお酒を飲みながら本書の写真を見返している。
作家もカメラマンも酒好きなのが本書に好影響をおよぼしたのは疑いえない。
笑顔はいい、本もお酒もいい、ならばそうだとしたら、生きているのもおそらくきっといい。

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