いいかげんのちから

まじめはうつ病のもと。まじめの反義語はいいかげんだと思う。
いやさ、まじめもいいんですよ。でも、いいかげんもまたいい。
まじめもいいかげんもどっちも「正しい」し、どっちもよろしい。
「秋分の日」も酒代、本代を稼ぐためにせっせと非正規賃労働に励みました。
休日だから人が集まらなかったのかなあ。
今日の書籍ピッキングのライン(流れ作業)はふだん見ない顔ぶればかり(日本人)。
いつもはラインではなくほかの作業をしている方たちだと思う。
いざ始まったけれども、あくびがとまらないくらいラインの流れが遅いのである。
このぶんだと23~24時までかかるのではないかと思ったくらい。

しかし、17時くらいから外国人がたくさんラインに入ってきた。
すると、ラインのスピードが異様なほど上がったのである(結局22時終了)。
こうなると人件費と作業効率を考えたらだんぜん外国人を雇ったほうがいいことになる。
ただし17時以降は本の積み方が笑ってしまうほどめちゃくちゃである。
日本人ばかりだとお互いを牽制しあってまじめになるからどうしても時間がかかってしまうのだ。
わたしも横が日本人の古株さんだと気を遣うから丁寧になる(遅くなる)。
今日のラストはこうだった。日本人以降――。
(ベトナム男)→(ベトナム女)→(ネパール女)→(ベトナム女)→(ベトナム女)→私
もう箱のなかはぐちゃぐちゃだが、
自分の間口(持ち場)の本をその場しのぎでいいかげんに(い~いかっげん♪)
入れるくらいならできるのである。あとは野となれ山となれ。
でさあ、結局そのいいかげんで最後まで本を入れ終えたら結果オーライなわけでしょう?
うまく行かなかったのはたいへんでしょうが最後に検品さんにやってもらう。

外国人のよさはいいかげんにあると思う。
日本人って(わたしもふくめて)時給850円なのにまじめになるのよねえ。
わたしのトラウマは一回まったく日本語がわからないベトナム人の女の子(新入り)に、
そうとは知らず「まじめタイム」のノリで本の入れ方について「正しい」ことを言ってしまったこと。
そのあとすぐに悔い改めて、新人さんだし、日本語がわからないんだし、
そのうえ時給850円だし、こちらもおなじパートだし、とその日は一日こちらがうつになった。
いいかげんもよくないけれど、まじめもよくないと思いませんか?
今日はある古参パートさんが途中で帰っていた。
間口のやらなければならない書籍の分量を見たらわたしの倍近くあった。
わたしはこのパートさんは「正しい」と思う。
時給850円くらいで身体を壊すよりも、早く帰ったほうがよほどいい。
そのパートさんが帰ったあと鬼のように書籍は出たから、
彼女の予想は正しかったことがわかる。
鬼作業はパワーあふれる外国人男性さんがなさっていた。
社員さんと古参パートさんのやりとりがおもしろかったなあ。
社員「今日は19時で帰っちゃうんですか? いつものようにお願いできませんか?(笑顔)」
パート「このあと約束があるんです(笑顔)」
社員「そうなんですか(笑顔)」
パート「約束があるんで、今日は(笑顔)」

日本人社会ではこれがないと生きていけない、
相手をお察ししたり空気を読むちからをこういう光景を見ながら勉強させていただいている。
わたしはこの社員さんもパートさんも大好きである。
お互いがお互いにそれぞれ「正しい」と思う。
わたしもあの間口だったら「逃げた」かもしれない。
目先の小銭よりも(長生きはできないだろうけれど)一生ものの身体のほうが大事だし。
ちょっとまえかなり量が出る間口を振られたことがある。
はじめて朝から出勤させていただいたときである(これで最初で最後かも)。
朝からははじめてだったので二日酔いがひどく酒くさかったかもしれない。
貼りだされた持ち場の紙を見たら、「カド」に配置されていた。
「カド」はみんなが嫌っている責任の多い持ち場である。
「○○さーん、わたし、カドはやったことがないんですけどお」
「――」
「まあ、適当にやればいいんですね」
社員A「て、適当にやらないでください(苦笑)」
社員B「適当にやらないでください(苦笑)」

「適当にやればいいんですね」なんて社員さんに言える自分の図太さにあきれてしまう。
たぶん前日のお酒が残っていたのだろう。
これをバイトが言えるのも、
こうバイトが言っても苦笑で済ませられる社員さんもどちらもすごい職場だと思う。
その日の「カド」はやたら出る本の量も多く、不満たっぷりに働いていた。
午前中に帰らなかったら、午後からも「カド」だった。
そうしたらパート配置責任者の社員さんがわざわざ見に来てくれたのである。
そういう心配りに感謝して、
「大丈夫ですよ、今日はやります」の無言メッセージを笑顔に託して送った。
たぶん通じたのだと思う。あうんの呼吸というやつである。
考えてみたら、社員さんに嫌いな人がひとりもいないのである。
パートさんもほとんど全員好きだ。
今日の左横は新入りのベトナム人の女の子だった。
働いている最中にカナリアのような声でベトナムの歌をうたうのである。
ひとりカラオケをしながら働いてもいいアルバイト先なんてここくらいではないか。
この職場のいいかげんなところがとても好きである。
わたしの長所はまじめにもいいかげんにもどちらにも対応できるところかもしれない。
ある面とてもまじめだし、反面超絶にいいかげんなところも持ち合わせている。
明日は忙しそうなので24時まで働かせてもらおっと。

COMMENT

- URL @
09/25 19:51
. いつも独特の感想で読んでいて面白いです。ところでこのブログはいつ頃分からあるのですか?
Yonda? URL @
09/26 00:59
名無しさんへ. 

ブログタイトル下の「Archive」をクリックしてください。
お手数でしょうが、よろしくお願い申し上げます。

ああ――。
そういえば、ベトナムのネットカフェからブログを更新したこともあったなあ。
あのころはまさか将来、日本でベトナム人と働くことになるとは思わなかった、あはっ。








 

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