「すこやかな生き方のすすめ」

「すこやかな生き方のすすめ」(桜井章一・よしもとばなな/廣済堂出版)

→雀鬼の桜井章一氏と有名評論家の吉本隆明氏のお嬢さんとの対談集。
どちらも組織に属さないフリーランスのためだろう。サラリーマン批判がどぎつい。
サラリーマンは人を肩書でしか判断しない、損得しか考えない、たかるのが大好き。
そんなこともないと思うけどなあ。
みんながみんな突出した両氏のように幸運や才能に恵まれていないのだから、
処世のために自分でも嫌悪するようなせこいことをするのはそう責められないと思う。
きれいごとで生きていける人ばかりではないような気もするが、そこはわからない。
若くしてデビューした人気作家のよしもとばなな氏はデンジャラスな裏事情を言い放つ。
いわく、作家業界もサラリーマン世界だ。
作家になったら、この会に入れ、この先輩に挨拶に行け、この選考委員をやれ、
という人事指令が編集者から下るらしい。
その人事にしたがえば報酬として文学賞が手に入るとささやかれるとのこと。
うーん、やっぱりそうだったのか。

なんでも本書によると雀鬼は予知能力や透視能力、いわゆる超能力をお持ちらしい。
1億や2億なら、いまでもひと晩で稼げるとのこと。
そんな人ならたしかにサラリーマンをばかにしたくなる気持もわかるよなあ。
もちろん、大量の愛読者がいる才能あふれたよしもとばなな氏が
リーマン世界を軽蔑する気持もわかる。
たとえ一社や二社の編集者から干されても平気の平左なのでしょうから。
両者は未来永劫、わずかな日銭のために
年下の正社員に理不尽なことであたまを下げる非正規雇用者の気持はわからないと思う。
決してそのことを批判したいわけではない。
雀鬼やよしもとばななのような人もいるから世の中はおもしろいのだろう。
いろんな人がいてよろしかろう。あなたもわたしも生きていてよろしい。雀鬼もばななも。

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