「よくわかる最新医学 統合失調症」

「よくわかる最新医学 統合失調症」(監修:春日武彦/主婦の友社)

→東大卒のベストセラー作家、小谷野敦先生によると監修は名義を貸すだけらしいから
本書にはほとんど春日武彦先生の意見(主観)は入っていないのかもしれない(ファンです)。
そういえばたしかに毒は薄い。透明すぎてもっと濃ゆい白濁がほしいところ。
とはいえ、ちょこっとある春日武彦くささに胸をときめかせる因業なぼくでした。
いわく、世間で広くいわれているほど統合失調症と芸術って関係あるのか?
それはファンタジーじゃないか?
統合失調症患者も芸術家もとっぴなことを考えるのは似ているが、
前者は脳機能的に思考をまとめられないからある意味芸術とはまったく関係ない。
それから統合失調症患者がアパートを借りるときの助言もおもしろかった。
病気を正直に大家にいったほうがいいのかどうか。
病気を隠し通せるとそれだけの「社会性」があるとみなされ、
賃貸契約に成功することもあるというのが春日先生らしくアイロニカルでくすっと笑った。
就職面接やバイト面接でもおなじだよね。
マイナスのことをどれだけ厚顔に隠せるかがいわゆる「社会性」なのだと思う。

統合失調症などの精神病にだれかがなったときにいちばん困るのは家族である。
経験豊富な春日武彦医師らしい(それともゴースト?)
患者家族へのアドバイスに慰められた読者も多いだろう。
いわく、気長に見守ること。のんびり待つこと。
ハンセン病がなきいま、もっとも業病という名にふさわしいのが統合失調症ではないか。
患者さんやご家族にはおかけする言葉もない。
ああ、そうだ、どうしたら統合失調症にならないかを知っているので書いておこう。
かんたん、精神科医に診せなければ該当者は死ぬまで統合失調症にはならない。
けっこうおすすめの知恵である。そりゃあ、それはそれでたいへんなのだけれど。

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