「年寄りは弱虫なンかがなれるもンじゃねえ」

「年寄りは弱虫なンかがなれるもンじゃねえ」(小池一夫/小池書院)

→有名な漫画原作者らしい著者の創作ノウハウ本である。
著者の名前でネット検索すると「詐欺」の二文字が出てくるのが、なんともリアルで……。
なんでも創作の私塾のようなものを開き、その生徒にいろいろやんちゃをしたらしい。
デビューしたかったらこれだけの金を払え、うんぬん。
結局、これがいちばんおいしい商売なのである。
みんなから尊敬してもらえ、自分は絶対権力者として振舞え、なおかつお金も儲かる。
詳細はよく知らないが、
小池一夫氏の私設スクールはシナリオ・センターなどよりはるかにましなのではないか。
シナリオ・センターは脚本など一度も書いたことのない
創設者の血族が偉そうに創作の指導をしているのだから。
そういうのにだまされてしまうお客がいまも大勢いるのである。
そもそもフィクションの快感とは、だまされる悦楽である。
そうだとしたら、詐欺疑惑のある著者のような怪しげな人は
ついつい本物だと思いたくなってしまう。
結局、虚業というのはいかに人をうまくだますかではないだろうか。
どのようにだましたらいいのか。どうしたら読み手に評価されるか。
人気漫画原作者で詐欺師(このふたつは矛盾していない)の著者は語る。

「いい物語(はっきり言ってしまえば売れる作品)とは、多数の読者一人一人に
「ここには自分のことが書いてある」「自分とこの書き手は同類だ」
と思わせることが出来る作品であると僕は考える」(P158)

「テレビドラマ等で、視聴者の反応を見て脚本を変えるというが、
それはもう表現者としての仕事ではない」(P161)


本物っぽい気がするんだけどなあ。詐欺師の疑いもあることからよけい本物くさい。
たぶん本物はかなりのところうさんくさい、いかがわしい食わせ者なのだと思う。

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