「選ぶ力」

「選ぶ力」(五木寛之/文春新書)

→人生の大勝利者にして大成功者の著者のエッセイを読む。
勝利や成功はなんによってもたらされるか? 選択である。
選択の積み重ねがいまのあなたやわたしの人生を形作っている。
受験問題の選択肢ではかならず正しい答えがあるが、
人生における選択問題においては唯一絶対解はないのがおもしろい(しんどい)。
人生の選択問題は「結果的に正しい」ことでしか証明できないのである。
たとえば成功者の五木氏のように、
人生におけるある選択の正しさは「結果的に正しい」ことでしか証明できない。
人生問題の選択肢の答えは、選ぶまえには絶対にわからないということだ。
選んだ結果、プラスになれば正解。マイナスになれば誤答になる世界だ。
そうだとしたならば、この世界の真理のようなものはあるのか?

「もしこの世界に真理というものがあるとすれば、
それは黒か白かということではない。
黒でもあり、また白でもある。それが究極の答えではないか。
人は努力することで、自分の運命をつくりだすこともできる。
しかし、どれほど真剣に努力しても、できないことはある」(P116)


真理は黒でもあり、白でもあるならば、いったい人はどう生きたらいいのか。

「人はそれぞれ百人百様です。
ある人に良かったからといって、他の人に良い効果があるとはかぎりません」(P180)


黒も白もいい。黒も白もそれぞれ正しい。
日々われわれは情報の真偽(白黒)に左右されているとも言いうる。
もし黒も白も正しいならば、われわれは大量の情報にどう向き合えばいいのか。
どう人生を選択していけばいいのか。

「情報を選ぶというのは、賭けることだ。
一つの情報を全存在をかけて選んだ以上、その結果は運を天に任せるしかない。
私はそう思う」(P80)


もし世界に正しいものがないのだとしたら賭けるしかないということだろう。
賭けに大勝利した作家のエッセイから得られる当面の結論である。

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