親分は子分がほしい

親分と子分という関係でしか人と交際できない自我の強い人がなかにはいる。
もちろん、そういう人たちは子分になりたがるわけではない。
おのれは親分として尊敬してくれる子分を引き連れて常に先頭にいることを欲す。
むかしのカトリック作家の遠藤周作なんかはその典型だが、
いまの若い人は存在さえ知らないかもしれない。
「戦う哲学者」の中島義道さんならご存じでしょうか。
私塾を開き、その中でボス猿として嬉々としておられる。
自殺願望を持つ若い美青年が「うるさい哲学者」を神輿のようにかついでいるようだ。
中島義道さんを嫌いらしい「もてない男」の小谷野敦さんもかつて私塾を開いていた。
どう考えても嫌いな哲学者のように子分から尊敬されたかったのだろう。
どうやら中島義道さんはああ見えて子分の面倒見が非常によいとのことである。
一方で小谷野敦さんは子分を制裁したりするので怖ろしい人のような気がする。
そこが小谷野さんの魅力なのだから私塾は閉じたようだが性格は変えないでいただきたい。

「患者の悪口を書く精神科医」の春日武彦さんにとっては患者が子分のようなものだろう。
子分(患者)の人生をある種コントロールする全能感のよろしさを医師は饒舌に語る。
ただし精神科医の場合、客の患者が逆らってくることも多々あるようでお気の毒である。
B級精神科医は人嫌いのようで臨床以外で子分など絶対に持ちたがらないだろう。
イケメンでモテモテの宗教人類学者(なにそれ?)植島啓司さんは、
親分とか子分とかそういう日本の因襲的な関係を毛嫌いしていそうで好ましい。
親分になんかなりたくないと思っていることだろう。
脚本の世界では倉本聰さんと山田太一さんが対照的である。
東大卒の倉本さんは親分になりたがるタイプのようで長年富良野で私塾を開いていた。
倉本さんの風貌はいかにも親分肌のようなところがある。
山田さんは正反対で親分になりたがらない気質をお持ちのような気がする。
人にものを教えられるのかという基本の問題で戸惑ってしまいそうなところがある。

これまでは親分について書いてきたが、造語だが子分肌の人もなかにはいるのではないか。
美人脚本家の中園ミホさんは「野心のすすめ」の林真理子先生の子分を志願している。
上からかわいがられるのがうまい人当たりのいい女性なのだろう。
一度シンポジウムで美しいお姿を拝見したことがあるが、たしかにそういう感じがした。
林真理子先生のベストセラー「野心のすすめ」は発売時に書店で立ち読みしたが、
自分は電車でユニクロの服を着ている貧乏なおっさんを見たら軽蔑すると書いてあった。
全身ユニクロのこちらは、ただただ林真理子先生が恐ろしい。
精神科医の春日武彦さんのご本は大好きだが、間違っても子分(患者)にはなりたくない。
むかしある人から全部料金を奢ってあげるから
「もてない男」の小谷野敦さんの私塾に行かないかと誘われたことがある。
「行きません」と断ってしまったのは後悔すべきことなのかどうか。
かなりむかし創価学会員の漫画家という人から、
おまえを子分にしてやるという内容の鍵コメントをいただいたことがある。
名前は書かれていなかった。わたしは記載されていたアドレスにメールを出さなかった。
あまり子分にはなりたくないが、弟分ならなりたい。
包容力のある姉御肌の女親分の弟分ならば志願したい。マゾというわけではない。
いちおう最後に断わっておくと、
当たり前だが自分は親分になるほどの器ではないとしっかり自己分析している。
そうそう美人脚本家の中園ミホさんは林真理子先生の子分ではなく妹分なのかもしれない。

COMMENT

小谷野敦 URL @
01/01 00:08
. いや、生活費がほしかっただけだよ。
Yonda? URL @
01/01 00:45
小谷野敦さんへ. 

失礼しました。ああいう私塾は新興宗教みたいなもんで、いちばん楽をして儲ける道なんでしょうね。有名人はうらやましいです。








 

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