裏の退屈、表の虚飾

ついつい裏を見たがるのは我われいやしい庶民のかなしき性(さが)だと思う。
でもさ、裏を見てもつまらないんだよね。
裏を見れば見るほどがっかりするようなところがある。
ああ、ぼかしが入った表を見ていた時代のほうがよかったんだろうなと後悔する。
で、取り返しがつかないことに一度裏を見てしまうと
まずモザイクのかかった表はもう見(ら)れないだろう。
ぼかしの入ったもので喜んでいる人がまるでバカみたいに思えてしまう。
ほんとうはそうじゃないんだと言いたくなるが、同時にほんとうがなんだという思いもある。
これはアダルトの話ではなく、社会全般のことを論じている。
いまの高校生はネットのせいで裏がすべてわかったような気になり退屈を感じないのだろうか。
結局は親(遺伝子)、顔、学歴、会社名、コネなんて裏を知っていったいなんになるのだろう。
どうしようもないことにひとたび知ってしまったら、知らないまえには戻れないのである。
隠し扉は「くぱぁ」と開けないほうがいい。裏は見ないほうがいい。
けれども、裏を見るスリルはたまらないものがあるのもまた事実である。
困った時代だ。まったくいい時代だ。あまりにも恵まれているせいで我われは悲惨である。

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