FC2ブログ

「人を愛することができない」

「人を愛することができない」(中島義道/角川文庫)

→当時の著者は自己愛が強すぎて「人を愛することができない」ことに悩み、
うだうだ長たらしく自分の過去や家族のことをこの本に書き連ねている。
「だれもおまえに興味はないぞ」は言ってはいけないことになっているので、
もう少し発展的なことを書くと、
著者は本書で自問自答をしており悩みへの回答も律儀に書かれている。
「人を愛することができなくても別に構わない」が答えであろう。
だいたい女子供の好きだというテレビドラマが諸悪の根源なんだと思う。
家族は愛し合わなければならない。
子供はかわいく親子愛ほどすばらしいものはない。
男女は結婚したほうがいい。
男女の恋愛ほど美しいものはない。
友人のたくさんいることが良質たる男女の証拠である。
以上のような主にテレビから垂れ流される社会規範こそ我われを苦しめているのである。
夫婦(および家族)は愛し合わなければならないなんて、なにかに洗脳されているから、
愛されないことや愛することができないことに悩まなければならなくなるのではないか。
恋愛なんて別にしなくてもいいし、友人がいなくてもいいし、
家族で憎しみ合うのもまたオツなものである。
それが当たり前なんだよ。悩むこたーない。
しかし、悩む快楽を突き詰めたのが哲学だから、
本書で著者は何度も自慰の絶頂を味わったことだろう。
実のところ愛情や友情といった概念が我われを苦悩に導いているだけなのだが、
哲学者が熟知しているよう苦しみ悩むのもまた人生の味わいだから、
今日も明日も明後日も人は愛についてときにうっとりと、または髪を振り乱して問うのであろう。
愛ってなに? もっと私を愛して! それが愛なの?

COMMENT

みな URL @
02/09 05:48
. オツ←なんかいいですね。








 

TRACKBACK http://yondance.blog25.fc2.com/tb.php/3364-791c899a