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「使える!確率思考」

「使える!確率思考」(小島寛之/ちくま新書)

→読んでいるあいだはとてもおもしろくて、これは刺激的な良書だと思ったが、
むろんこちらのあたまが悪いためだが、いま感想を書くため重要箇所を拾い読みしたら、
結局あまりよくわかっていないことが判明していささかがっかりした。
とはいえ、書いてみないとわからない。なるほどと思ったところをメモ書きする。

・経済的な価値というのはすべて相対的なものだから(絶対的ではない)、
経済行為はすべて賭けになる。いつなにが高くなるか、なにが安くなるかわからない。
・完全な乱数を作るのは非常に難しい。まったくのデタラメの確率は出せない。
どういうことか。かならず出目に癖のようなものが出てしまう。
・1万人にひとりの成功者というのはかならず確率的に登場するが、
それはかならずしも本人の努力や方法が正しかったからではなく、確率的事実である。
とはいえ、先に述べたよう完全な乱数は作りにくいから(癖のようなものはあるから)、
もしかしたら成功者はその偶然の癖のようなものを無意識的に察知したのかもしれない。
しかし、偶然(乱数)の癖はあったとしても、言語化できるようなものではないだろう。

・偏差値(全体の中の自分の位置)よりも自分の成績のぶれに注目したほうがいい。
たとえば模試ごとにコンスタントに偏差値60を取るタイプなのか。
それとも偏差値45のときもあれば、偏差値70のときもあるというタイプか。
前者の場合、偏差値55の大学にはほぼ確実に合格するだろうが、後者は落ちることもある。
偏差値にぶれのない60タイプは偏差値70の大学にまず落ちるだろう。
しかし、偏差値にばらつきのあるムラのあるやつは一発勝負で最難関大学に入ることもある。

・サイコロに記憶はない。だから、以前の記録はまったく参考にならない。
どれだけ4がよく出ていても、次になにが出るかは1/6の確率である。
・しかし、人間の生存確率はそうではない。
いま20歳の人が現在の年金受給年齢65歳まで生きる確率は74%。
(これは4人に1人はもらえないということです)
いま50歳の人が65歳まで生きる確率は80%。
(それでも5人に1人はもらえないのですね)
どういうことか。サイコロは記憶を持っていないが、人間の寿命はそうではない。

・確率によって確率が変わることがある。
たとえばガンを告知して5年生存率70%と教えてしまうと生存率が下がる。
これは悲観的になってしまいストレスが増加するためと推測される。
これを一般的法則に当てはめるならば、知らないほうがいいこともあるってこと。
難関だと知らないで受験したほうがうまくいくこともある。
たとえば脚本家になれるのは学校在籍者の0.1%だという事実は知らないほうがいい。
これは危険な解釈だが、いろいろ周囲は迷惑するし金もたくさんかかるけれど、
「願えばかならず治る」と信じている新興宗教会員はガン罹患後も生存率はいいはず。

・働きアリ、怠けアリの秘密はゲーム理論で説明できる。
働くメリット、働くデメリットおよび怠けるメリット、怠けるデメリットを
計算式に入れたら、いちおうそれらしき数字は出るらしい。
怠けアリばかり集めてもこのメリット・デメリットで一部がかならず働きアリになる。
同様に働きアリばかり集めてもメリット・デメリットの関係で絶対に一部は怠ける。

・人生でふたつに賭けることはできない。
たとえば、人事採用面接は落とした人が優秀だったかどうかはわからない。
採用後に批判されるのを恐れて、人事は無難な保守的な採用をするようになる。
・ふたつのレバーがあるとする。当たる確率はわからないとする。
Aというレバーを10回引いてすべてはずれだった場合、人はBのレバーに行く。
Bで6回目に当たりが出てしまうと、この人はもうAに戻ることはない。
もしかしたらAのほうが当たる確率が高いのかもしれないが、
そうだとしたらその人は損をしていることになる。
・総じて人間は保守的になるということである。いまの当たりを失いたくない思いが強い。

・確率に基づいた「合理的な選択」はかならずしも「正しい選択」ではない。
90%成功する手術でも、10%の確率で失敗して死んでしまったら、
それは「合理的な選択」にもかかわらず「正しくない選択」ということになってしまう。
確率では99%失敗する「非合理的な選択」でも確率1%の成功に恵まれたら、
「非合理的な選択」が「正しい選択」になってしまうということである。
ということは「合理的な選択」や「非合理的な選択」というのはデータ上のもので、
1回きりの人生を生きる人間にはどちらが「正しい選択」かはわからないということである。

こうして重要事項を書き上げてみるとけっこう理解しているような気もする。
もしかしてぼく、自分で思っているよりあたまがいいのかな。
いやいや、みなさんにご理解いただけたかどうかです。
みなさんもフンフンとお思いになられたのでしたら、ぼくも少しは誇れるのですが……。
いかがでしたでしょうか?

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