よくさ言うじゃない

よく言うではありませんか。
むかしは貧乏人だった作家がコンプレックス丸出しで言うではありませんか。
貧しさの苦しみを知らない人には自作はわからないだろう、うんぬん。
この発言は話者が成功者だから成り立っているわけである。
リアル貧困者が「おれの話を聞け」と街角で騒いでも、
まあお巡りさんを呼ばれるだけだろう(これでさえかなり大声を張り上げないと無理だ)。
もとは失敗者だったがしかし、いまは成功者の言葉だからみんなに聞いてもらえる。
貧乏の苦しみを知らない人になにがわかるもんか!
そして、この意見は非常に大衆に受け入れられやすい
(おそらくわたしもその支持者の一員だ)。
しかし、逆も言えるじゃないか。
おまえら貧民に金持の苦労、権力者の悲哀がわかるか、というのもまた正しいのではないか。
どうして(元!)貧乏人の意見だけが
正しいとみな受けとめるのだろう(しつこいが、現ではなく元貧乏人だ)。
「多数派は正しい」とは「貧乏人は正しい」ということではないか。
深々と自戒を込めて「わたしは正しい」というのはかなりのところ誤りだと認めよう。

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