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「わたしの川口物語」

「わたしの川口物語」(永瀬洋治/求龍堂)

→埼玉県の川口を舞台にした映画「キューポラのある街」への偏愛から、
ご近所さんでもある川口市に興味を持ち本書を読む。
著者は長年川口市長を務めた人だそうだ。
リタイア後の暇つぶしに書かれたものだろう。
著者にもう権力はなさそうだから本音を書いてしまうと、
たくさん配っただろうけれども、日本中に読んだ人は百人もいないのではないか。
しろうとの書いた本の読みにくさは読むまえから覚悟していたので、
あえて強調するようなことはしません。
やはりどんな本でも人の胸を打つところがあり、
著者が姉を20歳で、妹を13歳で亡くした記憶を書いた箇所はずしんとこたえた。
戦後すぐの時代は成人するかしないかで死ぬ人も大勢いたのである。
また、そういう時代だから、映画も文学も活気があったのだろう。
トンカツ程度が最大級のご馳走だった時代があるとは、いまからは信じられない。

話は飛ぶが、どうして選挙に出るときは、
みんなから推薦されるので仕方なくというポーズを我われは好むのだろう。
名誉欲や権力欲ではなく、自分はそのつもりではなかったが、
周囲があまりにも強く推薦するのでやむをえず出馬したんだ、みたいな(笑)。
政治には裏があるから著者もいろいろ川口の黒さを知っているのだろうが、
権力者のまま引退したためか、暴露はいっさいなかった。
読むまえに「どうせ」と思っていたよりもはるかに自慢話が少ないのはよかった。
川口は最近好きになってよく行く。
元市長さんのご苦労に敬意を表して(いらないでしょうが)星五つの評価を差し上げます。

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