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「経典のことば」

「経典のことば」(中村元訳/「原始仏典」筑摩書房)

→原始仏教の経典である膨大な阿含経から、中村元博士がお好みの箇所を抜粋したもの。
解説によると阿含経は全72巻の翻訳が出ているらしいが、
そんなもん、いったいだれが読むんだろう。
しかも研究者になると、原文のパーリ語とやらで読むんでしょ。
そんなことしても意味ないじゃんとか思う人は仏教研究など絶対にできないのだろう。

どうでもいい話をすると、わたしの仏教経典初体験は、
8年まえに読んだ岩波文庫「ブッダのことば(スッタニパータ)」。
(ちなみにスッタニパータも阿含経の一部らしい)
芝居っけたっぷりにインドに文庫本を持参して現地で読んだものである。
感想は、インドのくそ暑さのなかで読んだせいもあるのだろうが、つまらないに尽きる。
数ページも読むと、あたまが痛くなるのだから。
ブッダというのはえらくつまらない人だなと思った記憶がある。
朴念仁(ぼくねんじん)、無粋(ぶすい)、野暮天(やぼてん)という言葉がぴったり合う。
もしかしたら紹介者の中村元氏がそうだったのではないかと疑うが、
仏教界の天皇陛下のような人の悪口を書いたら、どこから石が飛んでくるかわからない。
中村博士は池田大作さんのような邪悪な精神を持っていないのだろう。
だから、博士の紹介するブッダは人間味がない。おもしろくない。つまらん。

「女に溺れ、酒にひたり、賭博に耽り、得るにしたがって得たものを失う人がある。
これは破滅への門である」(P69)


おいおい、男ならどれかひとつくらい夢中にならんと人生はわからんだろう。

「過去を追わざれ。未来を願わざれ。
およそ過ぎ去ったものは、すでに捨てられたのである。
まだ未来は到達していない。
そうして現在のことがらを、各々の処においてよく観察し、
揺ぐことなく、動ずることなく、それを了知した人は、その境地を増大せしめよ。
ただ今日のまさに為すべきことを熱心になせ。
誰か明日の死のあるを知ろう」(P78)


最後の一文を除いたかたちで、よく現代の自己啓発書でも見かける文句である。
「明日死んじゃうかもしれないよ」は自己啓発書には書けない。
なぜなら、そのことを理解してしまうと成功なんてどうでもよくなってしまうから。
死を説いているからやはりブッダは宗教家だったのだろう。
まあ、「毒矢のたとえ」や「判断中止」の説で死をごまかしているとも言えるけれど。
わたしがブッダのいちばんの名言だと思うのは以下の抜粋である。

「〔特殊な哲学的〕見解を保持して論争し、「これのみが真理である」
という人々があるならば、汝(なんじ)はかれらに言え、
――「論争が起っても、汝と対論する者はここにはいない」と」(P63)


新興宗教の教祖ならしっかり「おれは絶対に正しい」と言ってほしいところだが、
ブッダは「絶対的真理などない」「論争をするな」と主張しているわけである。
絶対的真理などない――だから、酒や女に狂っても、博打に血眼になってもいいのだろう。
開祖が絶対的真理などないという包容性を有していたからこそ、
後代に相互が矛盾するような経典が多く生まれたのかもしれない。
「絶対的真理がない」というのは本当はどえらい真実を語っているのだろうけれども、
その恐ろしさに気づくものは少数で、
たとえば仏教が専門の大学教授は学生のレポートに軽々しくバツをつけることになる。
絶対的真理がないのなら本当はすべてがマル(真実)になるはずなのだが。
絶対的真理がないのなら本当はすべてがバツ(ウソ)になるはずなのだが。

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