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「だましだまし生きるのも悪くない」

「だましだまし生きるのも悪くない」(香山リカ/光文社新書)

→「だましだまし生きる」はわたしのライフワークなので、
タイトルに釣られて読んでみた。
本書は成功者・香山リカ氏の自伝(ライターによる聞き書きだが)。
はっきり言って、毒にも薬にもならない内容ですな。
しかし、著者は幅広い年代の女子に人気があるのでしょう?
男にとって女は永遠に理解できない謎だと改めて思ったしだいである。

たいていの人は、自分は要領が悪いと嘆いているはずである。
傍目(はため)には要領よく生きている人でも、自己意識はそうではない。
しかし、なかには自分の要領のよさに悩んでいる人もいるのである。
それが精神科医で大学教授の香山リカ氏である(P110)。
河合隼雄氏も自分が要領がよすぎることをどこかしら恥じていた。
両氏ともに心を病む人を救うお仕事をなさっている。
要領のやたらいい人が、要領の悪い人を助ける。
あんがい世の中はうまくできているのかもしれない。

香山リカ氏は両親、弟と、とにかく家族が好きらしい。
家族というのは、好きか嫌いかしかないのがおもしろい。
徹底的に憎むか、どこまでも許すかしかないのである。
他人のようにドライに接することができない。
絶縁か依存かしかない。
香山リカ氏は自分が家族依存症であることを悩んでいるようだ。
要領のいいことといい、けっこう贅沢な悩みである。
しかし、それは悩みなのである。贅沢な悩みでも、それは悩みだ。
人間にとって悩みはぜったいに必要なものなのだろう。

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