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「新潮日本文学アルバム 泉鏡花」

「新潮日本文学アルバム 泉鏡花」(新潮社)

→鏡花というのは病的なまでの潔癖症だったらしい。
書斎の写真があるけれど、整理整頓が行き届いており、うちとは正反対だ。
腺病質でいかにも旧時代の文士といったていの姿かたちは、
まるで下品な俺様をひっくり返したようである。
なんちゅうかね、まあ平たく言えば、そのだ、土足で鏡花の家に上がりこんで、
つばをペッペと吐き出しながら屋敷中を探索して、
本棚を見つけたら作家の大切な蔵書を汚い手であさってみたいというかね。
いや、鏡花が怒ってもいいわけ。百パーセント喧嘩したら勝てる相手だから。
うっかり殺しちゃうと化けて出てきそうだから、それが唯一怖いところだな。

新潮日本文学アルバムはよろしい。作家は文章ではなく顔だよ顔!
アイドルが歌で勝負するのではなく顔で勝負するようなもの。
ジャニーズのみなさんが演技よりなにより美顔を強調するようなもの。
しっかし、ほんと見れば見るほど鏡花はユーレイみたいな顔をしていますね。
あんがい人間ではなかったのかもしれない。ユーレイ作家、くすくす。
えっと、あまりにも学がないように思われるのも癪に障るから、
もっともらしく本書から水上瀧太郎の鏡花紹介を孫引きしておこう。
うん、これでもこちらいちおう文学部出身なんだから。

「(鏡花は)往来を歩いてゐても、神社仏閣の前を通る時は、
一々眼鏡をはづして礼拝する。
神も仏も、先生にとつては、大好きなお化(ばけ)と共に
あきらかに存在するものであつて、目に見えない存在だから、
一層美しくなつかしく、おもふが儘の信仰の対象となるのである」(P66)


オホホ、あたいも鏡花文学のことはよーくわかっていますことよ♪

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