「内なる声」

「内なる声」(フィリッポ/里居正美訳/「現代世界演劇15 風俗劇」白水社)絶版

→イタリア産戯曲。
フィリッポはゴルドーニ、ピランデルロと並ぶイタリア三大劇作家のひとりらしい(解説)。
ひと言でいえば「つまらん」に尽きるのだが、それを言っちゃあ、おしめえってわけで。
「つまらん」と書けないから、多くの人間が読書感想文や書評で骨を折ることになる。
ぶっちゃけ、読書感想文なんざ、「つまらなかったです。」で終わっていいと思うのだが。

――「内なる声」は現代社会の構造と人間の深遠を告発した意欲作である。
ある日、善良なことで広く知られる一家が殺人罪で告訴される。
告訴したのは狂人で、殺人事件など実在しない妄想である。
むろん、無罪の彼らはおとがめなしで釈放される。
ところが、だ。一見すると善人面した一家は相互を疑い始める。
家族のだれかが殺人事件を起こしたと思ってしまうのである。
つまり、お互いの無罪を信用できない。
しまいには告訴をした狂人を殺してしまうことで話がまとまる。
現代における複雑な社会関係と人間関係のありかたを象徴的に提示した芝居だと思う。
……しかし、つまらない。

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