創作は、出産や恋人・友人づくりとおなじで、思い通りにならないとひしひし感じています。
月末には、応募対象のコンクール締切がふたつありますが、
ぜんぜんアイデアが降ってこないのですから。
今月はじめは興奮状態で、
いまのおれは旬だ、いくらでも書ける、とふかしていましたものの(苦笑)。
晴れの日が続いている今時分に「雨よ降れ」といくら願っても詮ない。
これとおなじことなのでしょう。

おのれに禁じているネットサーフィンをしていましたら、たいへん勉強になるブログを発見。
現役バリバリの脚本家氏のご執筆なさっているブログです。
(現場事情などいろいろ)おもしろいので一気に全記事を拝読したところです。
いまの映像制作現場がどうなっているか、とてもよくわかりました。
スクールのシナリオ講座に通うより、このブログはよほど有益かと思われます。

「脚本家 浜田秀哉のブログ」
http://ameblo.jp/u-udon/


いまの連続テレビドラマがどのように制作されているかの詳細を理解できました。
読みながら脚本家の過労死を心配した次第です。
このままのペースでお仕事を継続なさったらご健康を害してしまわないかと懸念しました。
ブログで何度も「がんばろう」と自分に言い聞かせているのが印象的です。
もしかしたら最近のドラマに頻出する「がんばろう」メッセージと関係あるのかもしれません。
「嫁」(=奥さま)の存在が脚本家の支えになっているのも印象に残りました。
脚本家は独身でおいそれとこなすことのできる仕事ではないのかもしれません。

どちらが良い悪いというのではなく、脚本家にはふたつのタイプがあるのでしょう。
こんなわたしですが、わずかながら業界経験(ごときもの)がございます。
これはそのときお世話になったプロデューサー様から教わったことでもあるのです。

1.作家型
2.職人型(技術提供者)


多忙でいまや人気脚本家になりつつある浜田秀哉氏は、
おそらく後者のタイプかと推測します。
そして、いま業界で必要とされているのは、もっぱら氏のような職人ではないかと。
両者の相違は、原作を脚色させたらわかります。
作家型は、どうしても原作を自分の世界に塗り替えてしまいます。
一方、職人型はよけいな自己主張をせずに、原作世界をそのまま映像化できるのです。

さて、応募シナリオを書いている人間にも大きく分けて二種類いるように思います。

1.表現をしたい(感動=悲喜?を伝えたい)
2.脚本家になりたい(転職したい)


繰り返しますが、どちらが貴い・偉いというようなことはないと思います。
あくまでも脚本家のタイプですから。
1のタイプはコンクールに応募するのがよろしいのでしょう。
2のタイプのかたは、他の方法もあるのかもしれません。
いちいち例をあげる必要もなく、コンクール受賞歴のない脚本家はいくらでもいますので。
わたしの好きな山田太一先生も脚本コンクール受賞歴はありません。
(ただし学生時に小説コンクールで佳作になったのでしたか)
ところが、山田太一先生は、明らかに職人型ではなく作家型であります。

毎月のように創作コンクールの締切があります。
ふたりの書き手がいるのでしょう。
表現者を目指すものと職業作家の座にあこがれるものと――。
わたしがどちらかは自分でもわかりません。
わかると言ったら嘘つきになるでしょうから。

COMMENT

草井運子 URL @
08/26 02:29
. 描写が苦手だから脚本を書いてみようと思ったのですが、脚本家のお仕事は自分一人で何もかも思い通りに作れるわけじゃないんだなぁ・・。描写(室内の様子や人物の人となりなど)が苦手な場合、脚本調で物語を書き上げてから後で描写を無理やり肉付けしてやるとうまくいくのかな・・。

yonda?さんは目指すなら山田太一みたいな表現者に向いているのでは?
職業作家って映画を見てないとなかなか厳しい気が・・。
そんな事ないか。
名無し URL @
08/26 12:06
. アニメの脚本家ですが、シナリオえーだば創作術 ってサイト面白いですよ
Yonda? URL @
08/26 21:13
草井運子さんへ. 

どこにも書いていませんが、
今年に入ってから小説原作の脚色を二回やりました。
この過程でかなり小説の仕組みがわかったような気がします。
あるいは、錯覚かもしれませんけれど。
小説は人物描写でも風景描写でもなく、心理描写がメインではないか?
このような思いにいま至っております。
わたしはシナリオにも心理描写をがんがん書き込むタイプですが、
それでもやはり形式上限界がありますから。
「心理描写」=「思いを物語る」が小説創作のヒントになるように思います。

年を取るごとに野心のレベルが下がってきますね。
むかしは壮大な妄想を抱いていましたが、いまは――。
人生でコンクールを一回でも取れたらいいや、
というところまではさすがに落ちていませんが。
ほどほどがいやなんです。
最高峰でなければ最下流のほうがいい。
こんなおかしなことを考えています。しかもけっこう本気で。
Yonda? URL @
08/26 21:17
名無しさんへ. 

> シナリオえーだば創作術

全部ではありませんが随所、読んだことがあります。
わざわざ情報をありがとうございます。
あの作者の「人生なるようにしかならん」という姿勢に強く共感します。
草井運子 URL @
08/26 22:12
因みに「もふ」. 宮本輝さんも場所から場所への移動など三行で終わらせるべき、うだうだ書くな的なことを言ってましたもんねぇたしか。
自分としても正直、心理描写ががんがん続くほうが気持ちいんですよね。

Yonda? URL @
08/27 06:19
草井運子さんへ. 

ですから、シナリオでは書けない濃密な心理描写を「書きたい」
という欲望から、いつの日か小説を書けるかもしれません。
やはり「書きたい」という気持がなければいかんと思うのです。

人は芥川賞を取って消えていく作家をバカにしますが、
よくよく考えてみますと、
芥川賞を一回取るだけでもそうとうの運を生まれ持っているのですよね。
そうしますと、たとえば宮本輝先生はいかほどの強運の持ち主か。
うちらの世代からしたら結婚して子どもを持てるだけでもうらやましいわけです。
のみならず、子どもも無事に成長。ベストセラー作家。
還暦まで生きることができている。

ひるがえって、我われはどのような星のもとに生まれ落ちているのでしょう。
ぱよ URL @
01/27 16:08
. 初めまして。
実は私もシナセン受講者ですが、大変なことがあったのですね?
Yonda? URL @
01/29 13:49
ぱよさんへ. 

リンク先を読みましたが、え!? 自殺を考えているんですか? お辛いことですね。個人的には会社なんて辞めちゃえばいいと思いますが、無責任なことは言えません。しかし、シナリオライターはほとんど職業として機能しておりませんので、あまりシナセンには期待をかけないほうがいいような気がします。99%の人が「本当にやりたいこと」など人生で見つけられないものです。万が一夢の仕事につけたとしても現実は思っていたのとはまったく違うことでしょう。

「変わらなきゃいけない」「いまのままじゃいけない」「本当にやりたいことを見つけなければならない」――こんなものは、みーんなウソなんですね。真っ赤なウソ。「南無そのまんま」という呪文をおすすめします。いまのままだって別にいいんです。夢とかやりがいなんちゅうのは、世間の洗脳に過ぎません。








 

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