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【ご報告】2月2日に買った本

もう本は買うまいと思っている。というのも、本を読んでもろくなことがない。
自分が賢くなったような錯覚をして、ひととの距離を広げるのみ。
他人の気持を理解するということができなくなる。
それはあの本に書いてあった感情だ、なんて一般化してわかったふりをする。
読書をしても、ひとに親切になるということがない。
読書などしたところで、おのれをわけのわからぬ高みにおき、周囲を見くだすくらいだ。
だいいち、読んでいたら書けないではないか。
読書などしていたらいつまで経っても自分のものを書けない。
とはいうものの、本があったらついつい読んでしまう。
最近、なるべく本を買わないようにしているのはこのためである。

ところが、これがストレスになるのである。
どうやらわたしにとっては、本を買うことが唯一のストレス発散だったのかもしれない。
本を買うのは、博打に似た楽しみがあるように思う。
偶然性に身をまかす愉楽が書籍購入にはある。古本ならなおさらのことである。
その日、どのような本と出逢うのかはすべて運任せである。
この本を買いたいと思っても古書店の場合、そうはいかない。
したがって、古書店での書籍との邂逅はみなみな運命を感じざるをえない。
運命という言葉が大げさなら、ご縁といってもよい。
人間とのお見合いは心理的負担が高いが、本とのお見合いなら気も楽だ。
かくして気がつくとブックオフに入っている。近所のブックオフでの釣果(ちょうか)。

「神と私 人生の真実を求めて(遠藤周作名言集)」(監修:山崎哲雄/海竜社)
「老イテマスマス耄碌」(対談:吉行淳之介・山口瞳/新潮社)絶版
「過敏性腸症候群はここまで治る」(伊藤克人/主婦と生活社)
「図解でわかる仕事の基本 ビジネスマナー」(下條一郎/JMAM)
「知識ゼロからのビジネスマナー入門」(弘兼憲史/幻冬舎」


ふうう、本を買うとすっきりする。すべて105円だから合計金額は525円。
いまの時代だと、新刊ならこれでは文庫本1冊も買えるかおぼつかない。
ランチなら無理であろう。しかし、ブックオフならという話である。
ワンコイン(500円)でストレスが発散できるのだから、読まなくても後悔はない買物だ。

おっと、こんなこばかり書いていると本にカネをつかわないやつだと思われてしまう。
そんなことはないのである。高い本でも買いまっせ。
昨年、購入した本を書き忘れていたので、この際書いておこう。
講談社の世界文学全集である。
講談社のこのシリーズはよほど売れなかったのか文学全集にしては遭遇率が低い。
買うかどうか迷ったのは「レッシング/シラー/クライスト」の巻。
収録されているドイツ戯曲はすべて岩波文庫で読んだことがある。
なら買う必要はないじゃないか。
それもそうなのだが、シラー「群盗」宮下啓三訳の入っているのが気になる。
「群盗」は岩波文庫の久保栄訳で読んでいたく感動した。
新しい訳で読みたいとは思うものの白水社「シラー名作集」は希少かつ高価。
そのねらっていた宮下啓三訳の「群盗」がこの全集に収録されている。
こんなことを書いていると、どのくらいこの本が高いのかと思われるかもしれない。
金額を書くとたいしたものではない。たかだか1500円である。
しかし、目当ての戯曲ひとつに1500円は高くはないか、とも思うわたしがいる。
これを見つけたのは中野にある古書店である。ビニールカバーがかかっていた。
中身を実際に確認したいので、ビニールを取ってもいいかと店主に聞く。
ハサミで切ってもらう。内容を確認すると、読んだことのないシラー戯曲が収録されていた。
未完の史劇「ディミトリー」である。これでもまだ買う決心がつかない。迷う。
店主の視線が気になる。そうだよな。ふくろを開けてもらって買わないのはせこい。
よし、よし、買おうじゃないか。
いつか有名作家になったらこの程度の投資など安いもんだ。
こういうしだいで定価920円、売価1500円の多少割高な古書を購入したわけである。

(追記)白水社の「シラー名作集」に収録されている「群盗」の訳者は、
宮下啓三ではなく内垣啓一でした。ここに訂正します。(2/12)

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