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「中国の思想」

「中国の思想」(溝口雄三/放送大学教育振興会)絶版

→放送大学のテキストだから期待していたが、さっぱりわからなかった。
わからない本はどうするか。読まないという手がある。
しかし、なんだかもったいないような気もする。わたしもそう思うひとりである。
ならどうするかというと、速読するのである。
意外に思われるかもしれないが、わからない本ほど速読に適している。
(わかりやすい本はじっくり読むに限る)
一定のスピードで眼を右から左へ動かす。
なにをしているかというと、意味がわかる一文を探すためである。
わかった文章をつなぎあわせたら、それが理解したということである。
わからない本を熟読するのはバカバカしいと思っている。

本書の前半のテーマは、日中の漢字の意味の相違。
「天」「理」「自然」「公」といった語は中国思想を理解するうえで重要なキーワードだが、
おなじ漢字文化圏という安心感から、
いままでこれらの語の中国語的文脈が鑑みられることはなかった。
本書は中国世界から「天」「理」「自然」「公」といった用語の理解を深めていく。
というのが前半で、後半からはがらりと内容をかえ、
近世以降の中国思想潮流を人名をあげながらだらだらと羅列する。
本書に誤まりはないのであろう。けれども、さっぱり意味がわからない。
原因は溝口雄三の文章力があまりにも低いからである。
学者はただしい文章を書けばいいと思っているのだからあきれてしまう。
溝口の文体は眠気をさそう。
「Aは~~をしており、Bは~~をしており、Cは~~をしました」。
えんえんとこれが続くのである。悪文の見本をさらして、終わることにする。

「結局、朱子は王安石と同じく皇帝制中央集権の官僚国家体制を志向しながら、
その官僚制の末端には地主層の権益を認めた郷村共同体を設定しており、
王安石がそういった郷村共同体に顧慮しなかったのと、はっきり異なるのであり、
新法・旧法の対立の根底にはこのような路線上の対立が横たわっていた」(P88)


なんのこっちゃ(苦笑)。

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