ア○ゾンさんは(少なくとも川口は)
クリーンなイメージを打ち出そうと一生懸命。
入口からクリーン。トイレもクリーン。食堂もクリーン。
警察から救命処置で表彰されたとか、そういう貼り紙がきらきら光る。
みんな仲良し。みんな楽しく働いている。会社は作業員のことを考えている。
スポットがよく行く2階の休憩室には、
倒れた人が出た場合の連絡方法まで貼り出されている。
しかし、いちばん入口から遠い3階の休憩室で、
ある貼り紙を見たときは吹き出しそうになった。
内容をメモしていないので、こちらの妄想も入っているかもしれない。
「いいか。おまえら、ア○ゾンを舐めるなよ。
ちょっとでも変なことをしたら、すぐ警察に突き出すからな。
どうしてそういうことができるのかって?
あらゆるところに監視カメラを仕込んでいるからだ。
おまえらがなにをしようとバレバレなんだよ。
ぜんぶ見えているぞ。
おまえの一挙手一投足はすべてア○ゾンの監視下にある」

ここでちょっと表現のレベルが下がる。
「棚にある食いものを勝手に食ったらそれはばれるぞ!」
おいおい、それはないだろう?
それともかつてそういうやつが本当にいたのだろうか? 絶対貧困。
まさに建前とは正反対のいい本音だなあ、とこの掲示には感心した。
どぎつい脅迫文めいた下品な調子が、
お洒落な女の子の腹黒さを見たような感激を催させたものである。

ところが、である。
2日前に行ったときにはあったあの「やばいもの」が今日にはなくなっている。
だれがあの「やばさ」に気づいたのだろう?
うちのブログの影響なんてないよね?
ちなみにわたしはあの貼り紙を見て、
ア○ゾンは休憩室やトイレ付近にも
監視カメラを仕込んでいるとにらんでいる。
休憩室で寝転がるなんてア○ゾンの怖さを知らない。
もちろん、階段にもあるだろう。
黄色いベストを着た女性が禁止されている荷物の両手持ちをしていたが、
ア○ゾンはすべて見ている。
2階、3階を何度も往復させられると、
わたしはア○ゾンさま、ご覧くださいと、
わざと演技過剰によれよれよぼよぼ手すりをつかんで階段を上り下りする。
俗に盗聴器と言われるところのマイクもついているだろう。
休憩室にも高精度のマイクはあると思っている。
こっちはスポットだからそうと知りながらも気楽になんでも話すが、
レギュラーはそれをうすうす知っているからか、休憩室でおしゃべりはしない。
そんなバカなことはしない。カメラがあるならマイクもあるぞ。

しかし、わたしはそんなア○ゾンが嫌いではないのである。
お金もいっぱいもらったし、見聞も広げられた。
なにより入院中の励みになった。ありがたかった。
入院中、職業を何度も聞かれたが、ア○ゾンって言うと通りがいいのよ。
ああ、知ってる、知ってる、あたしもプレミアム会員よって。
それにア○ゾンはやたら悪評が高いので、
あそこで働いたことがあるっていうとバカな話、ハクがつくじゃないですか?
あとア○ゾンに行くのは泣いても笑っても、あと5回だけ。
あそこでたまたま知り合った人とはもう一生逢わないだろう。
旅みたいな一期一会。旅みたいな出逢いと別れ。
きっと将来とても懐かしい想い出になることだろう。
そんなことを言っていたら、
来年(もう今年か)また繁忙期に時給に負けて行っちゃうかもしれないけれど。
そうしたら出禁を食らっていることが判明したりして(笑)。
明日からは感謝シーズンだな。
ア○ゾンへの感謝を込めて真心尽くして、、
お客さまに商品を迅速にお届けするお手伝いをしようと思う。
ア○ゾン、いろいろおもしろかったよ。話題のとこだしね。
昨夜、社会人として不適切な記事をいくつか書いてしまった模様。
謝罪して削除いたします。

今日、ア○ゾンで「査定」のようなものがあった
Hさんがなにかメモを取っていたが、なにをしているのかなあと。
わたしはふつうにピッキングをしていた。
そうしたら、わたしのピッキングの評価をしていたという。
評価は「声出しはいいが、遅い」――。
わたしは棚のなかで商品を探す癖があるらしい。
出しながら探したほうが早くなるとのこと。
最初と比べたら早くなっていると思ったが、まだダメかあ。

ほかのスポット派遣はどういう「査定」を受けているのだろうか。
そういう興味から休憩室で、知らない顔に話しかけてみる。
「ピッキングですよね?」
声が届かなかったのか無視されてしまう。
どこから見てもまともなふつうの30歳くらいのまじめそうな青年である。
また作業に戻る。
たまたまトート(オリコン)をドロップするタイミングが一緒になったときに、
その青年から話しかけられる。

以下、青年の言葉はすべてきっつい関西弁なのだが、
東京育ちのわたしにはうまく再現できない。
青年「おい!」
わたし「はい?」
青年「おまえ、さっきなんか話しかけただろう?」
わたし「あ、はい」
青年「おまえに出勤簿の行列に割り込まれたことがあってむかついていたんや。
失礼なやつやなあ」
わたし「それは、ごめんなさい」
気づかなかったが、彼がそう言うならそうなのだろう。
わたしが悪い。

青年「おい、待てよ!」
わたし「はい?」
青年「さっきなにを話しかけてきたんや?」
わたし「もういいです」
青年「いいやない。言わんか!」
わたし「ピッキングの査定みたいのがあったでしょう?
ほかの人はどう言われたのか気になって」
青年「そんなん、トレーナーさんに聞けばいいだろ」
わたし「そうですね」
怖いのである。逃げたい。
この後もなにか青年は言うが、マスクをしているため声がこもり聞こえない。
聞き返したら、青年が大声で怒鳴る。
「今度、おれに話しかけてきたら、承知しないからな。覚えとけ!」

どこから見てもふつうの青年に怒鳴られてしまった。
まあ、悪いのは一方的にわたしなのだが……。
あの顔は見た記憶がないから、いつもは違う部署にいるのかもしれない。
怖かった。久しぶりに震えが来た。
その後、彼と出くわしたらいやだなあ、と思っていたら、
ピッキングの最中ふたたび顔を見ることはなかった。
悪いのはわたしなのだから仕方がないのだが怖かった。
何事かと2階から女性トレーナーのMさんが飛んできたくらいである。
あるいはMさんが来たのは関係なかったのかもしれない。

そういえば帰るときに急ぎすぎたなあ、と謙虚に反省する。
今日はチャイムまで作業をした。
そうしたらカートを返す場所が満杯で置けない。
どうやら2階のカートが3階に来ているらしい。
どうして2階のが3階に?
だって、1回カートを離してから階段で3階に来るでしょう?
もしかしたらエレベータかなんかで来たのだろうか?
わたしも最初にスキャナーに3階の表示が出たときはわからなかった。
聞いたら、あの人は、教え方が、まあ、その、人はいろいろね。

ア○ゾンのアンケートにも答え、19:20の第1便のシャトルバスではなく、
19:30のほうのバスに久しぶりに乗車する。
レギュラーの古株男性が
車中、女性の品定めをしている会話が丸聞こえでおもしろかった。
みんな人の噂話が好きだよねえ。
大声で怒鳴って来た青年にはもう一度謝りたいが、
話しかけちゃいけないみたいだからやめたほうが賢明だろう。
悪いのはわたしである。

そうそうHさんから「ミッシング処理」(棚にない商品を処理すること)
の許可を得たので、一段、レベルアップしたようで嬉しい。
でも、本当にしていいのかな?