そういうことか! 
いきなり姉経由で刑事告訴の話が来てパニックになっていた。
最後に小説依頼主に会ったとき、テーブルをばんばん叩いて怖かった。
これは少し、双方あたまを冷やしたほうがいいと判断した。
それを依頼主に伝えなかったのは、わたしのミス。
しかし、「校正」の期限の話もメールもなかった。
依頼主はすぐさま「怒涛の校正」をしたかったのだろう。
自分の会社が買い取った「商品」なのだから、それが当たり前という認識。
「校正」する気がないなら、自分で買い取って納品しろという意味だったのか。
わたしとしては催促メールが来ればするつもりだった。
来なかったからしばらく待ってくれるのかと思っていた。
時間を置いたほうが冷静になるわけだから。
しかし、それを伝えなかった。
それが、こじれて、こじれて、刑事告訴になったのか。
こっちからあっちにメールや電話をしたら、
いまでも刑事告訴と姉から言われている。
姉に刑事告訴脅迫メールを送ったのは明らかに依頼主の大きなミス。

今日10月末の健康診断の予約を取った。ちょっと身体を休める。
11月以降また「校正」活動を再開してもいいのだが、
姉によると向こうはこちらを怖がっているとのこと。
やっと依頼主の気持がわかった。そりゃあ、怒るのも無理ない。
でも、言ってくれなきゃわからない。言ってほしかった。
察することはできなかった。この先、どうなるものやら。
2作目の仏教テキスト小説なんて、
まったく愛情を持っていないから
好きなだけ「校正」の快楽をプレゼントできるのだが、もう遅いか。
姉にいきなりメールするエネルギッシュなところ、さすがですぞ。
もう和解はできないか……。悪いことをしました。
ちかぢか小学校から英語を教えるんだって?
読解は後天的で努力でいくらでも伸びるけれど、
ヒアリング(リスニング)、スピーキングは残念だが異常なほど先天的。
まあ、意味不明な発音記号なんてやるより、
外人と実際に話したほうがいいのは事実。
中学は区立で、なーんか、野球場のおかげで
お金が有り余っている区で、公立のぶんざいでネイティブのヒアリング対策。
若い金髪のおねーちゃん。
あのころの区立中学は、いい意味でも悪い意味でもサファリパーク。
発情した少年少女たちが暴れまくるブルーサファリパーク。
外人の金髪がうちらアニマルが話をまったく聞かないので怒って、
わけわかんねえ英語をしゃべりまくって授業放棄した。
英語教師のシミセンが、これがまたいい人で、日本人で、
生徒を叱るわけではなく、おろおろして、
おいおい、おまえらちょっとあのパツキンのことも考えろというスタンスで、
生徒をなだめながら白人英語教師とのあいだを行き来していた。
シミセンは見たらわかるが、ネイティブの英語をほとんど理解できなかった。
シミセンは1年、3年と2回、担任だったが悪い思い出はない。
英語が下手だったのはむしろグッドメモリー。
ひとり。なんにもない。そんなものだ。
以上、山田太一ドラマの3キーワード。
ひとり。なんにもない。そんなものだ。
おおむかしみたいに異性に興味をもって、
その人が好きなものを見たり聞いたり読んだりして、
それに関してあれこれ悩むこともない。
自分のことを知ってほしいと思って、
異性になにかをすすめたいとも思わなくなった。
だって、人はわかりあえないのだもの。
相手は自分とは異なる。

交友、和楽、恋愛、正義、財産、なんにもない。
ひとり。なんにもない。そんなものだ。
老眼がすすんだのか、目がカチカチしてなみだが出て、
小さい字が読めない。誤字が増えた。
そのせいか、むかしより、はるかに、
若者たちの喜ばしいたかぶり、
カップルのみずみずしいはなやぎ、
どんな女性にもあるかわいさが、
きれいにくっきりと見えるようになった。
ひとり。なんにもない。さみしい。
そんなものだ。なにもかも、めんどうくさい。

つまり、老いたのである。
スーパで値札と実際の売値が違うということがある。
そういうときは、自分が間違っていたら、
なじみのスーパーの並べるレジをひとつ失うわけだから、
恐るおそる「これ違うんじゃないですか?」と疑問形で聞く。
そうすると相手のプライドも傷つかないし、
そのよしあしはともかく波風も立たない。
暴力老人のように怒鳴り声でレジをたたきながら順番を無視して、
「おい、これは金額が違う。こんな計算もできないのか?」
とやるとレジの人も1日いやな思いだし、周囲もいやな気持になる。
相手の間違えを疑問形ではなくストレートに指摘して、
こんなことも知らないのか、と怒鳴り、
おれのほうが上だと勝ち誇ると本人はいい気分だが、
されたほうはその人とあまり関わり合いたいとは思わないだろう。
委縮してミスも増えよう。尊敬したいなんてさらさら思わないはずである。
逆に相手の間違えを探して溜飲を下げようという気分にもなろう。
ふたりは最悪の関係になる。
こんなことは世間の常識だと思っていたが、そうでもないのか?
怒鳴りつけ叱りつけたほうが相手に忠誠心を抱かせられるものなのか?
関西人って標準語を本当に話せないの?
標準語で聞いているんだから標準語で返そうよ。
がちでなまでリアルで標準語ユーザーは、
英語よりもお西の言葉がわからない。
何語を話しているのかわからない。
じつは東京でも標準語が通じないところがあって、どこだかわかりますか?
浅草の人は標準語を使わず、浅草語でやりとりする浅草人である。
浅草って客を舐めた殿様商売の店が多いことと関係あるのかないのか。
上野は好きで、上野語はかなり通じている。
上野って東北が多いイメージがある。
日本でいちばん大嫌いな街、銀座は皮肉なことに標準語がもっとも通じる。
いちばん日本語、標準語、東京弁が通じなかったのは広島で、
たまたまだろうが広島人は不親切で、あれ、路面電車っていうの?
だれに聞いても乗り方を教えてくれず(車掌さえ)、
無視して通り過ぎていく人ばかりだったし、
相手をしてくれる人もなにを言っているかわからない。
いやがらせで英語で話しかけようかと思ったくらい反則的に排他的。
お好み焼きの食べ方もわからなかった。高かった。
広島はマヨを入れないんだっけ?
ばりばりお好み焼きでご飯を食べているので、
糖質制限中毒の宮本輝さんが見たら発狂するだろう。
でも、記憶に残っているってことは、それだけおもしろいのだろう。
さすがはアメリカさまが、うんとこしょ、
枯葉剤よりもひどい贈り物をプレゼントした場所だ。
どこの国の人がいちばん親切かと問われたら、迷わず中国。
白人はバカのひとつ覚えのように英語しか話さない人種だから、
あいつらひとりで中国に入ってこない。
ほんとうに中国ではかの国の人に親切にしてもらった。
昆明でさ、道に迷ったら公安(ポリス)がオープンカーで送ってくれるわけ。
外国人は泊まっちゃいけない安宿に公安のガサ入れが入ったときも、
赤いパスポートを見せたら「問題ない」って、いや問題ありだろう?
知っている人は知っているし、知らない人はそのままだが、
赤いパスポートほど強いものはなく、
下手をしたらアジアのほうのひとりの命よりも迫力がある。
中国でおおぜいの人に親切にしてもらったのは、
赤いパスポート以外に、
孤独の染み込んだ顔や片言の中国語が功を奏したのかもしれない。
言語的にはありえないのだが、1年に数回調子がいい日があって、
そのときは中国語も英語もフルで意味が取れる。
ベトナム語はわからないが、
調子が悪くても、ベトナム語だということはわかる。

海外個人旅行あるあるは、
日焼けした同国人に下手な英語で話しかけてしまい、
お互い赤いパスポートだとわかり、妙に気まずくなって笑ってしまうこと。
中国が親切だとしたら、厳しいのはインドと、意外だろうがベトナム。
毎日、怒鳴りあうわけ。
韓国は書いていいのかな? 
日本よりも英語が通じるし(広島よりも東京弁が通じる!)、
民間レベルでは親切な人ばかりだったが、
東京とおなじで、どこまでもつまらない。
インド、ベトナムはおもしろいけれど、
20代が限界で、いまはツアーでも行きたくない。
ベトナム人は昼からビアホイを飲んでいるが、
意外と知られていないが、あれアルコール度は2か3%だから、
水でも飲んでいるようなもんだし、
かえって不衛生なミネラルウォーターよりも安心で健康的な飲食物。
中国人は鬼のように同国人を信頼していなくて、
それは調理場を見たら理由もわかるが、なぜか赤いパスポートにやさしい。
いつか恩返ししなきゃな。
ベ平連なんか平成生まれは耳にしたこともないだろうが、
まったくそれとは関係ないが、
聞いているこちらが倒れたくなるくらい英語のスピーキングができない、
区立中学の英語教師、シミセンがビートルズを好きだと言っていて、
しかしカーペンターズもまたいいなあ、
と思ったきっかけは野島伸司ドラマ「未成年」で、
いまさら知ったが「青春の輝き」の原語って「I Need To Be In Love 」で、
あれってベトナム戦争時代だったのか。まさに華厳の不可思議世界。
野島伸司は村上春樹と同程度に好きとは言えない魔境。
そういう時代だったのだからしょうがないじゃん、しか言えない。
ベ平連も似たようなもの。調べないでください。
人生は椅子取りゲームだから、
若者よ、夢を追っても老人大国の日本では席が空かないよ。
選考委員は中年や老人だから席を空けられない。席を譲れない。
ぜんぶがシルバーシートの列車で、わずかに女性専用車がある程度.。
漫画誌でも文芸誌でもドラマでも一定の枠(わく)がある。
政治経済の世界もそうだが、いまは枠が空かないのである。
ただでさえ長寿化高齢化なのに2世、3世で枠が埋まりきっている。
いちおう若者枠はあるけれど、賞味期限は非常に短い。
世間ってドラマの悪役は本当に悪いやつだ、
と思うピーであふれかえっているんだぞ。
持田真樹は「高校教師」で汚れ役をやって、若い命を散らせた。
出せなかった観月ありさ、薄幸そうで好きな桜井幸子も、あれあれあれ。
いまはどのプロダクションも汚れ役に商品のタレントを出せないと思う。
老人役も、したがる人も、できる人も少ないのではないか。
今年派遣で知り合った、還暦近いが、引越仕事もばんばんやっちゃう、
そうとは見えないほど、まじめそうな、しかし風俗店経営の経験もある、
男性に、いまの彼女は風俗嬢あがりで、
20代前半でギャル曽根に似ていて、
過食症気味だが細身で、ここまでは信じられなかったが、
彼女のことをポッキーと呼んでいるところで、
この人は本当のことを話しているという確信を得たが、
カウンセラーでもないのにどうしてぼくに?
ポッキーはリアリティーがありすぎる。
傷害で相手を片輪にしても正当な理由があれば執行猶予がつく、
というのはかなり役立つやくざもんへのアドバイスだと思う。
賭場の現実も新宿で寿司を食いながら教わった。
父も母も多きょうだいなのだが、みんなほとんど死んでいるから言っちゃうと、
名前のつけかたのいいかげんさがパネエ。
避妊とかしないでポコポコ産んで産ませて、一郎次郎三郎とか、
やる気がない、やる気を感じさせない名前をつけるのが、
旧日本庶民文化だったのかもしれない。
でも、こだわって名前をつけちゃうと、
キラキラネームになってしまうという切なさよ。
女性は結局最終的に「子」がいちばんで直子とか美子、貴子がやさしい。
へんな名前を見ると一発で素性がばれてしまうという真実は部落差別的。
健康、健全、健診の「健」も危ない名前で、それが楽しい。
創価学会の石原さとみがかわいいのはわかるが、
なんかナチュラルではなく、画像修正っぽい感じがして、
幸福の科学の千眼美子(清水富美加)のほうが好きだが、
大川総裁のイタコ芸がまったく理解できなく、
ならせめて理解できる石原さとみの創価学会に走ってしまうが、
「ふみかす」こと千眼美子(清水富美加)の
「あたしでオナニーすんじゃねえよ、バーカ」発言と、
あのペチャな感じと股広な美少女感がたまらなく、
出家騒動ではじめて名前を知った千眼美子(清水富美加)が気になり、
しかし幸福の科学の教義にまったく興味が持てなく、
あそこって仏教か神道かさえわからないので困っているが、
「ふみかす」に誘われたら、どこの新興宗教でも入りたいなあ。
小学生のころみんな男子が好きだったのは女医志望の美少女Tさん。
あれ、なんでこんなに好みが共通するのかわからなかった。
Tさんは気品があった。たぶんいまから思えば親も医者。
Iさんの美少女ぶりも狂気で、男子みんながかの女のことを見ていた。
あんなかわいい子が世に存在しているなんて神の奇跡ではないか。
創価学会の石原さとみ(旧国子)を超えるレベル。
17歳のとき、河合塾駒場校でかの女と再会した。
あるいはおなじ東大を目指していたのかもしれない。
かの女は、冷たく、しかし、優しく、笑ってくれた。いい名前の子だった。
あいつらウォッカ好きで、気がよさそうだから、
最後に行ってみたい海外はソビエト。
いまは観光客しか乗らないシベリア鉄道でロシア人と乾杯したい。
でも、ソビエトっていまでもあれらしいね。ビザよビザ。
事前に詳細な観光計画を出さないと、
観光ビザがおりないソビエト社会主義共和国連邦。
ソビエト女性の若いころのかわいさと劣化のひどさはなんかの遺伝病?
ソビエトにはロマンがあったが、ロシアにはなんにもない。なんにもないんだ。
「ベトナム戦争が終わったその翌年に生まれたことを僕は残念に思った」
こういう書き出しで、小説を書いてみたいと思っていた。
ベトナム戦争は最後のロマンあふれるWAR。
ハノイとサイゴンのどっちが共産党系だったか忘れて、
いま調べたくらい僕はバカチン。北だよ北。
中東でもいまなんかやっているけれど、ベトナムほどロマンはない。
いまベトナムツアーって異常に安いよ。
でも、どこのツアーもあのサイゴンの戦争博物館を入れていないのね。
米兵がベトナム兵の首を切り手に持ち、
ニヤニヤしている不謹慎な写真が飾ってあるあのサイゴンの名所を。
ベトナム戦争ってアメ公は戦場で冷たい生ビールを飲んでいたんでしょう。
それなのに負けてしまう。
米国の負けた理由はベトナムが
「負ける」という言葉を知らなかったからって冗談やめてよ。
嫌いなのは、灰皿を投げる系。
古老前衛(笑)演出家とかよく灰皿を投げていたっていうじゃん。
灰皿というのはひとつの小道具で、妻の若死にで有名なあの歌舞伎役者も、
わたしにとっては灰皿テキーラの人。
次男で有名なみのもんたも灰皿の人。
柴田恭兵で有名なあの劇団。
柳美里(やなぎびり)が灰皿系のつかこうへい好きなのは驚いたが、
西洋演劇に夢中になったとき、
かの女がそっち系をかなり読み込んでいるのにはさらに驚いた。
柳美里(やなぎびり)は「水辺のゆりかご」「言葉のレッスン」。
こんなうまいエッセイを書ける作家を知らない。
そっか、かの女太宰治が好きだよね。
柳美里(やなぎびり)は大好きで、
大学時代「水辺のゆりかご」をある女の子に読んでほしくて貸したくらい。
返してくれなかったから、買い直した。あえて紫の単行本で。
本が美しいと思ったのはあのときがはじめて。
不登校児におすすめなのは柳美里(やなぎびり)。
行かなくたっていいんだよ。行ってもいいけれど。
文豪のおれさまが埼玉県の倉庫に時給850円で勤めていたとき、
ベトナム人の20代半ばの黒縁メガネの院生女子から言われた。
正確には、言われたわけではなく彼女はおなじベトミンと交際していた。
彼氏に小声で言ったのである。
「ダザイが来た」
わたしは彼女も彼氏も好きだった。
男が次は車の専門学校に行くと聞いて、
その日本語レベルではどうにもならないと思ったが言わなかった。
けっこう、このへんに留学資金や税金の闇があるのかもしれない。
日本の闇である。ビザの話はしちゃダメ。
わたしは彼女がきれいで好きだったから彼氏に本当のことを言わなかった。
あの職場は女性が多く、楽しかった。
女子話ではわたしはヒエンが好きということになっていたが、
好き嫌いを問われたらゴックさんほうである。
みんなハノイ出身で、サイゴンはひとりもいなかった。
ただただ懐かしい。その倉庫はいまはない。ベトナムっ子たちに幸あれ。

*ちなみに女はガンさんで、男はダンさん。
5、6年まえの職場同僚の名前を平気で覚えている自分が怖い。
ガンさん、日本語、うまかった。
N2とかいろいろ教えてくれて、ありがとうございます。
昭和生まれの話を、
おそらく平成育ちの若者には信じてもらえないだろう。
平成には信じられないだろう昭和の話がある。
小学校の着替えは5、6年の高学年でも同室。それが昭和。
僕は小学校時代、教師の古家眞に殴られまくったが、
女子なのにおなじくらいひっぱたかれて、
にもかかわらず古家眞に反抗していたのがSさん。
11、12歳にもなれば、着替えのとき、上や下を隠す子が多いが、
成長が早い胸がふくらんだSさんは無防備だった。
いつもどうしてかSさんの胸を見ていた。
おなじく古家眞に殴られている共感からかと思いたいが、
おそらくそうではないのだろう。

中学のときの同窓会。
Sさんは古家眞が嫌いだったのだろう。小学校には来なかった。
はじめて酒を飲んだ。
おなじように顔を赤くしたSさんから言われた。
「知っているんだから」
「なにを?」
「いつも、あたしの着替えを見ていたでしょう」
ばれていたのか。
こんなに恥ずかしいと思ったことは人生でない。
動揺して慌てている僕にSさんは気遣ったのか言ってくれた。
「わざと」
「どういうこと?」
「わざと土屋くんに見せていた」
本当か嘘かはいまでもわからない。

酔っぱらって公園で遊具、ブランコに乗っているとき、
14歳のSさんから言われた。
「あたし、将来、土屋くんの子どもを育ててあげる」
「どういう意味?」
「わからない?」
本当に意味がわからないほど14歳の僕はうぶだった。
そのときじつはプールの着替えのとき、
Sさんの無毛のワレメを盗み見たことを思い出し興奮して、
そのことで自分が異常に感じられ恥ずかしかった、
いまから思えばSさんは私立に行っていたのだから、
お金持の家だろう。
もったいないことをしたと思ういまの僕は汚れそのもの。
古家眞の暴力が妙な連帯を生み出してくれたのかもしれない。
いま思えばSさんは美少女だった。きれいな子だった。
昭和の話である。
漫画家は、小説家や脚本家ほど悲惨ではないが、食えない。
それを知ったうえで敬意を込めての発言。
文芸誌は金をもらっても読めないわたしが買っているのは漫画誌。
思うのは、漫画はセリフを減らしたほうがいいのではないか?
説明ゼリフが続くと読み飛ばす。
いいのは、作者が本当に描きたいと思っている「絵」。
どうせわからないんだろうと思っているのだろうが、わかる人にはわかる。
びんびん伝わってくる。
作者がこれを描きたいと思っているシーンほど胸を打つものはない。
もっともっと編集者に逆らって漫画家さんには描きたいものを描いてほしい。
それ、わかるから。
最後の最後まで追い詰められて思ったのは「アンティゴネ」。
わたしの「アンティゴネ」を書きたい。
たぶんいまも「オイディプス王」とセットで新潮文庫にあるのではないか。
「オイディプス王」も「アンティゴネ」もソポクレスのギリシア悲劇。
あれは新潮文庫の福田恆存訳がいちばん。
なにこれ? と思うくらい、よろしい。いいでございますですね。
世間法と神の法の、いわゆる、あのそのえとね、
「めんどうくささ」をじつに感情巧みにわかりやすく、悲劇にしている。
あれは福田恆存の創作で、
英語で読んだらぞんがいつまらないのかもしれない。

嫌いな言葉ナンバー1は「正義」だが、
「disる」も非常に嫌いな若者言葉。
おれよりも4、5歳上の女性に「disる」を使われ、
なーに若者ぶってんだと、人生無常なりとしみじみした記憶がある。
好きな言葉、嫌いな言葉、それがその人。
「なるはや」が嫌いにならなかったのは、あの子持ち若妻の魅力か。
名前の話だが、「真理」「真実」は嫌いで「未知」が好き。
三つ子なんてありえないが、寓話だからいいか、
と三人姉妹の名前を「真理(まり)」「真実(まみ)」「未知(みち)」にした。
寓話にリアリティーを求められても困るが、
世間の人はそういうものかもしれない。
「正志」とか創価学会っぽいよねえ。
相手の名前に「正」が入っていると緊張する。おやばい人じゃないかしら。
世間は甘くないが、世間を知らない僕は考えてしまう。
どのポジションが楽か?
このまえ姉にもう20年近く経っているのだから、
お母さんのことはもういいじゃない?
と言われ、それを僕に言えるのは姉だけだなあ、と思った。
いや、そうではないと言いたかったが、
言わせない独特の姉力(あねぢから)。

むかし(戦前?)は長男ひとりがお得だったが、いまは下のほうが、たぶん。
兄兄妹の女の子とか、性格のこなれかたがすばらしい。
兄弟は兄も弟も辛そう。死語の「つらたん」ってやつ。
中国は「一人っ子政策」をしたことから(好きだが)バカな国だと思う。
兄妹か姉弟のパターンがいちばんいいのではないか?
もっともそれは選べない。神力(かみぢから)。
みんなわかっているでしょうが、あえて言うと、
東京オリンピックが終わったら日本も終わりでしょう。先になんにもない。
東京大地震が来たらまだいいが、予想ではテロが横行する。
失うものはないもないというものはいくらでもいるのである、わたしのように。
そこから、やっちゃえばいいに走るのは高速道路である。
やっちゃえばいい。
いまの社会上層部、政治家、マスコミ、タワマン、二世ばっかり。
みなさんご存知でしょうか、あいつもこいつも二世か三世。

やっちゃえばいい。やっちゃって自殺すればフィニッシュ。
京アニ放火の犯罪者の思考。
あれは法的に考えたら精神障害者で100%無罪なのだが、
世間は甘くない。
やつを高額な強力合法麻薬で生き残させているのは、
死刑で殺し世間に満足感を与えるためである。
もうなんにもない。老人ばかり。
古いものは新しくないと罵倒され、
新しいものは伝統をわかっていないと大勢いる老人から怒鳴られる。
もうなにもない。なんにもない。なにもありません。

老人が死ななくなった――。