いまのテレビはつまらない番組ばかりである。
むかしのテレビはもっとおもしろかったのにと残念に思う。
だが、これは間違いなのだ。
むかしは、ガキのころは、屋台のたこ焼きや焼きそばが実にうまそうに見えた。
祭りや縁日の際に売られているあれだ。
ところが、親は不衛生だの、もっとうまいものがあるだので、
なかなか買い与えてくれなかった。
たまに屋台のものにありつく機会があると、
こんなうまいものが世界にあるのかと感動したものである。

このガキがおとなになると、すっかり屋台嫌いになっている。
屋台で売られているものを食べたいなどからきし思わない。
焼きそばで5百円も取るのは暴利にもほどがある。
そのうえどう考えても清潔ではない環境だ。
作っているものの顔を見ると、落としたものでも平気で鉄板にのせそうだと思う。
とてもご馳走には思えない。

屋台で売っているものはむかしから変わらないのである。
変わったのはわたしだ。味覚だ。
最初の話に戻るが、テレビはむかしもいまもつまらないのである。
むかしもいまもおもしろいと言い換えても構わない。
実際、女子供のみなさんはいまのテレビ番組を嬉々としてご覧になっている。
むかしからテレビは成年男性をあまり相手にしてくれないのである。
(財布のひもをにぎっているのは女性様とお子様ゆえ)
むかしはよかったなどとつゆ思ってはいけない。
これはテレビのみならずあらゆるものに当てはまるのではないかと思っている。