わたしはキチガイだから初対面のひとに平気でこんなことを聞く。
それも怖い顔をしてだ。
「なにが楽しくて生きてるんですか?」
聞かれたほうはたまったもんじゃないなと思う。
いきなりねえ、そんな大仰なことをさあ。
鬼のような形相で聞くからインパクトがあるのだろう。
笑おうものなら殴るぞ、といった感じで問うのだから。
このためだと思う。
逆に聞き返されたことはない。
「あなたはなにが楽しくて生きてるんですか」

ここでお答えしたい。
断わっておくが読書や飲酒は楽しみではない。
もはや空気みたいなものに成り果てた。
本も酒も、楽しみではなく、なければ死んでしまうものである。
生きる楽しみが呼吸というひとはさすがにいないでしょう。
読書でも飲酒でもない。では、生きる楽しみはなんなのか。
最近、ようやく生きる楽しみができたのである。
それは――東スポである。東スポが生きる楽しみだ。ああ、120円の愉楽よ。
しかし毎日、買っているわけではない。月曜日から木曜日まで限定。
週末の東スポは競馬記事が多いので関心のないわたしにとって120円は高い。
コストパフォーマンスがよくないということだ。よって買わぬ。

東スポを購読しはじめてからどのくらい経つのだろう。
いろいろな変化があった。
まずプロ野球。20年ぶりに興味が復活した。
今年は優勝したチームを知っているのだから大したものである。
それから政治にも少しだけ関心を持つようになった。
東スポといえども新聞。いちおう政治記事も掲載されている。
120円払っている。もったいないから、つい政治記事も読んでしまう。
当初の目当てだったプロレス記事は読むには読むがそれほどの関心はない。
いちばんおもしろいのはゴシップである。
でたらめでもなんでも、噂話っておもしろいよね。
芸能人の裏の顔だの、なんだの。
わたしなんて一生スポットライトを浴びないことが決定しているから
スターの醜聞はサイコー。ニヤニヤとサイテーの笑顔で読んでいる。
正しさなんてどうでもいいと、
ひたすらおもしろさを追求する東スポの理念はバッチリグッド♪
今日は月曜日。ひさしぶりの東スポだ。
ああ、生きていてよかった。生きているのってちょー楽しいかも。