くだらないアンケートでよくあるこの質問。
購読紙(誌)はなんですか?
正直に白状してみよう。
(マンガ雑誌の)「スピリッツ」、「テレビライフ」、「週刊プロレス」――。
今年のアジア漫遊でいちばんショックだったのは「週刊ゴング」が休刊したことだ。
「ゴング」がなくなったらライバル誌の「週プロ」しかない。
プロレスファンとしては、やむをえない決断だった。
しかし、「週プロ」はダメだ。カネをはらって読むのが苦痛。
おそらくコンセプトは「新規ファンの獲得」なのであろう。
まるでファッション誌のようなスタイルである。
ちがうでしょ。プロレスというのは、もっと陰惨で退廃的で惰性で、
にもかかわらず、ではなく、だからこそ人心をひく。
だいのおとながいんちきくさい血を流しながら「殺すぞ」とわめいている。
これがプロレスなのである。専門誌ならとことんマニアックに迫れ!
かくして「週プロ」は買わないことにした。
困ったことがある。趣味がないのである。
たとえばトイレ。「週プロ」が置いてある。
これがとてもよい慰めになるのである。トイレで読むプロレス雑誌。
生きるか死ぬかなどと大げさに迷っているとき、トイレに入ると大笑いしたものだ。
世の中には、マスクをかぶって、ぶっ殺すだのと騒いでいるおじさんがいる――。
ところが、プロレス雑誌もわたしを見捨てた。
サブカル雑誌のぶんざいで、きれいな写真を用いながら、
試合にかこつけて、がんばれば報われるなどという浅薄な説教をする。
プロレスラーといったって、たかが知れたもの。
たいがいのレスラーが劇団員とおなじで、
バイトをしながらプロレスをやっているのが現状。
タッパ(身長)ひとつでもそう。
いまはわたしよりタッパのあるレスラーのほうが少ないのでは?
とにかくである。「週プロ」を捨てたわけだ。
かわりの雑誌をなににしたらいいか。
恥ずかしいくらい趣味のないわたしである。
雑誌を読みながらひと息つくのがなにより楽しみだった。しかし「週プロ」はない。
なにかかわるものを見つけなければならない。
どれがいいのか。たとえれば、トイレでも読めるような雑誌。
「ダ・ヴィンチ」などはダメダメ。
わたしはああいうタイプの(=あほな)読書家ではない。
「週刊新潮」「週刊文春」。
いやいや「週刊ポスト」「週刊現代」(それじゃオヤジだよ……)。
ならばパンダの「YOMYOM」と言いたいところだが、あれは、ごめんなさい。
とまれ、なにか新しいものを欲しているのである。
ここでハッと思いついたのが「東スポ」。「東京スポーツ」である。
いまになって気づかれたかたも多いでしょう。
新聞を取っていない。
母がだいの朝日新聞好きだった。ひまがあると朝日新聞ばかり読んでいた。
なにかというと母はこう主張したものである。
朝日新聞を読みなさい。おまえ、それは間違えているよ。
わざわざメガネをかけて朝日新聞を熟読する母の憎らしいすがたを忘れることができない。
なにかあると朝日新聞である。朝日にこう書かれているから私は正しい。
母の論調であった。
おなじマンションのKさんの息子は新聞記者であった。
Kさんちの息子は見どころがあるとさんざんいやみを言われたものである。
新聞を論拠に「おまえは人間の土台ができていない」と殴打されたこともある。
朝日新聞が嫌いだった。どの記事を読んでも不愉快だった。
正義の押売りには反吐が出そうであった。むろん、母のまえではいえるはずもなかったが。
このようなブラックなユーモアは書かない主義なのだが、もういいやと書いてしまうと、
地獄(天国であろうはずがない)で逢ったら母に聞いてみたいことがある。
「朝日新聞には、息子のまえで飛び降りろと書いてあるんですか?」
そのくらい朝日新聞が好きな母だった。
「東スポ」を定期購読しようか真剣に迷っている。
このスポーツ新聞にはプロレス記事が毎日、掲載されている。
「週プロ」の定価は450円。「東スポ」定期購読料は1月3300円。
「週プロ」を1月買うと1800〜2250円。
とすると1000円のちがいか。
しかし毎日120円の出費は高い。ブックオフなら105円で本が買えるご時勢だ。
と言いながらも、作家志望なら、とも思う。
俗世間のことも詳しくなくてはならない。
お恥ずかしい話だが、いまのわたしはテレビに登場する芸能人の8割は名前を知らない。
俗事と慣れ親しむためにも、あえて「東スポ」を定期購読すべきではないか。
正しさよりも、楽しさを重んじる新聞。これほどわたしにマッチする新聞はない。
けれども、迷う。
かりにも作家(=いちおう知識人だよね?)を志すものが「東スポ」読者でいいのか。
もっともらしいことを書いたが「週プロ」を買わなくなったのは今日からである。
「東スポ」を定期購読しようか迷っている。
思えば、これはいい機会。
一度でいいからブログで馴れ合いというものを経験したかった。
このチャンスを逃したらつぎにいつあるか知れたものではない。
「本の山」を高校生が読んでいるはずがない。団塊の世代も同様。
おそらく同世代がお読みくださっているのでしょう。
そこで、みなさまに質問です。ぜひぜひお答えください。
購読紙(誌)はなんですか?
個人的に参考にするだけで、間違っても二次利用はいたしません。
最近、コメント欄がいささか殺伐としていた。反省もあるのです。
さあ、教えてください。あなたの購読紙(誌)を……。