こほんこほんこほん。
咳き込んでいるわけではありません。
いまこれを書いているパソコンの横に古本が積まれている。
ここにあるのは、まだ「本の山」で購入報告をしていないもの。
買った順番に積んでいる。袋もろとも。そのなかには、もちろんレシートが。
この日はぶらりと原宿へ。
どうしてこんな街へ立ち寄ったのかは忘れてしまった。
レシートからわかるのは日付と購入金額のみである。
原宿の騒がしい若者を見ながら思う。
なにをやっているのだかわたしは。
本など読んでもどうにもならぬ。
異性にモテない。カネも儲からない。人間的な成長もない。
むしろこれら幸福に逆効果なのが読書。
百害あって一利なし。これが読書である。
話がおもしろいひとは、たいがい耳学問。思えば、そうではありませんか。
そうとは知りつつ、ため息をつきながら、ブックオフ原宿店へ吸い込まれる。
文部省とは無縁のカップルが多い。
なんとも形容しがたい髪色のあんちゃんが、彼女へ持論を。
おれ、戦争、いいと思う。国民はみんなバカなんだ。わかっていない。
きんきらりんの彼女は、彼の頼もしいことばにうんうん同意している(のか演技だか)。
ブックオフでも、これは原宿ならではの光景である。
本日、購入したもの。
「遠藤周作へのワールド・トリップ」(上総英郎/パピルスあい)
「人生には何ひとつ無駄なものはない」(遠藤周作/鈴木秀子/朝日文庫)
「2時間でわかる図解 インドのしくみ」(島田洋/中経出版)
すべて105円。店外へ。思う。どんな安価でも本を買う人間は不幸だ。
書籍など買わない、読まない。時間つぶしはテレビオンリー。たまに流行の映画。
かような原宿民こそ幸福を体現しているのではないか。
だが、ああはなりたくないじぶんがいる(まあ、なれないのだが)。
こんなことを書くのは、たぶん強がっているだけだと思う。なぜなら――。
わたしは現代的な若者を軽蔑する。いっぽうでかれらはわたしなど眼中にない。
生を謳歌する原宿民と、生を批判する読書人。勝敗は明らかである。