2005/04/30(土) 09:19:12

「酒中日記」(吉行淳之介編/中公文庫)

→いまはどういう時代か? なんて大風呂敷を広げるのは苦手だけれども。
マックでハンバーガが100円で買える時代。
ブックオフで本が105円で買える時代。
そして――。
文庫の新刊が800円もする時代。
文庫ですよ文庫! わずか219ページ。

本著は文壇バーというものがあった時代の文壇交遊録的な酒飲みエッセイ集(の復刊)。
文士があいつとどこで飲んで、それからこいつは実はあんなやつで――。
そんな感じの馴れ合いがえんえんと続くという。
でもそれが悪くないんだな。こちらもお酒を飲みながらこれを読む。
至福のときである。
最終的には800円でも、まあいっかと思ってしまった。


「また酒中日記」(吉行淳之介編/講談社)絶版*再読

→上記の本の続編。中公文庫はこっちも文庫化するのかな?
これはかなりまえにブックオフ100円コーナーでひろったもの。
おもしろかったので、ずっと「酒中日記」のほうを探していたら今回文庫化され――。
どうせ覚えてないだろうと再読したら案の定。

これのページ数は310ページもある。
とすると(文字組み・フォントの違いはあれ)「酒中日記」もそのくらいあったはず。
文庫化するにあたり再編集をしたと書いてあったから、
中公文庫版「酒中日記」はかなり内容がカットされての復刊だったのかもしれません。
あなもったいなや。こういうエッセイを読みながらお酒を飲んでいるときがいちばん幸せ。

(注)「また酒中日記」のほうも中公文庫に入りました。こちらもカットがあります。
管理人 Yonda? 記す。
2005/04/22(金) 11:22:21

「本―起源と役割をさぐる」(犬養道子/岩波ジュニア新書)

→ 本が好きで仕方がない。

買うのも、読むのも、(この読了報告みたいに)語るのも。
本棚を眺めるのも好き。なんともいえぬ幸福感につつまれる。
読んだ本、これから読む本。我が子のようになでてやりたい。

そんなわたしのまえにこのタイトル! 
読まないわけにはいかないじゃーないですか。
2時間半で読了。なんだかな。説教口調が鼻につく。
むかしのひとはえらかったんです、すごいですねえ、見習いましょう、みたいな論調。
ありきたりなベストセラー批判と、
じぶんもベストセラーくらいだしたことがあるという自己顕示。
あ、2005年度・開成中入試でこれが出題されたらしい。いかにもって感じ。
2005/04/22(金) 11:22:21

「目でみる医書シリーズ 徹底図解 ぜんそく」(多田寛/法研)

→頭痛の本を読んだから、ついでに喘息のほうも。
インド旅行中は喘息なんてほとんどでなかったんだけれども(頭痛も)。
それをお医者さんに言ったら、よほど日本の空気は悪いのでしょうだって。
笑っちゃう。ドクターったらインドの山奥を想像しているに違いない。
インドのほうがよほど日本より空気が悪い。
あっちの車やらバイクの排気ガスは半端じゃない。
とくにカルカッタ。だけど、喘息でなかったよなカルカッタで。
それが帰国したとたん、喘息ぜいぜいなんだから。
やはり心因性なのでしょうか。

さて、本著はわかりやすい。
バイキンくんやヘルパーくんが登場してくれるおかげ。
あ、喘息は治らないんだって。カンカイするのを待つのみ。
まあ、わたしのは軽いから。重症の患者さんはたいへんだ。ブックオフ105円本。
2005/04/22(金) 10:36:59

「図解雑学 世界の歴史」(岡田功/ナツメ社)

→いやあ、この本には時間を取られました。
「図解雑学 日本の歴史」ほうは一日でいけたけど、こちらは……。
何日かかったんだろう。この本では世界史を十章にわけている。
最初の日に1、2章。
次の日に1、2を復習してから3、4、5章。
3日目は1、2、3、4、5を一気に復習して6、7、8章を。
4日目は6、7、8を復習後にようやく9、10章へ。
5日目は9、10章だけさらりと復習。
ということは、うーん、5日もかかったのか。
まあ、無理もないか。高校生が1年かけて学習する内容なんだから。

世界史、難しい。よくわかんない。
わたしは受験生じゃないから戦争の名前なんかは覚えなくていい。
たとえばアフリカの植民地化なんていちいちチェックしない。
列強各国が弱いものいじめ。それだけで終わらせられる。
難しいのはこまごまとした用語ではなく、全体像がつかめないこと。
王国と共和国の違いとか、王制の意味するものとか。
あとイスラム教一派の盛衰がよくつかめない。
それと自由主義ってどういうこと? だからフランス革命ってなんなの?
なんで市民革命の後にナポレオンが出て来るわけ?
基本的な用語に秘められている深いところでの歴史構造が見えてこない。

書店で売られている高校の世界史教科書を立ち読みしてみた。
あれはひどいね山川出版社。1ページですら立ち読みできなかった。退屈で。
起こった出来事を強引に日本語文法で接着しているだけ……。
この本の著者は高校教師。アマゾンにかれの教え子のレビューが載っていた。
なんでも授業でこの図解雑学本を使っているとのこと。
教科書は使わないで。それもどうだか(苦笑)。 
あ、世界史学習はまだ続きます。
2005/04/22(金) 09:42:48

「うしろ姿のしぐれてゆくか」(宮本研/晩成書房)

→絶版マークをつけたいんだけど、これジュンク堂で買ったのね新刊書店。
発行されたのは1986年。約20年まえなわけだが……。
返品されて倉庫の奥に眠っていたのが発見されてでてきた、そんなところか。
実は池袋ジュンク堂書店、けっこうそういう本がある。さすが都内最大売場面積!

本著は山頭火をあつかった戯曲。
いたって凡庸。だれにでも書けるといったら言い過ぎかな。
山頭火を人間として舞台のうえにだしちゃダメなんだと思う。
かれの句だけが山頭火なんだから。
種田正一(本名)は自由律俳句を作ることで山頭火になった。
種田正一はあるときから山頭火という役を全身で演じきった。
別の言い方をすると、山頭火は種田正一を殺しちゃったわけ。
俳号というものがある。
ふだんは銀行で働く実直な田中さん、でも俳句を作っているときは別のひと。
俳号というのはそういう構造のもとでの雅号なのです本来。
が、山頭火はそれをよしとはしなかった。
そして日記。山頭火は大量の日記を残している。
ものすごく演戯過剰だと思う。
日記でも頻繁にじぶんのことを山頭火と書いている。

「……私はとうとう私自身に立ちかへることが出来たのだ、
私はやうやう本然の私を取りかへしたのだ。
山頭火が山頭火を祝福する!」(昭和10年9月4日)

種田正一は山頭火を演じることでしか生きられなかった。
そしてそこからこぼれてくるのがかれの俳句。
役者、種田正一、山頭火――。
この三者の関係を演戯をキーワードにしてとらえたら
おもしろい舞台ができると思うんだけど。
そのためには決して山頭火を舞台にだしちゃいけないわけで、うーん、難しい。
タイトルは「種田正一殺人事件」でよろしいでしょうか(笑)。
2005/04/22(金) 06:45:28

「山頭火 うしろ姿の殺人」(日下圭介/光文社文庫)絶版

→何年ぶりだろう、こういう純粋な推理小説を読むのは。
ここ5年は読んでいない、いや、へたをすると10年?
おもしろいんだねえ、推理小説。
読み始めたらとまらなくて425ページ一気に読んでしまった。
で、読み終わった感想が、はーあ、こんなもんか、なんだから矛盾している?

そんなもんなんじゃないかな推理小説って。
読んでいる最中がいちばんおもしろい、文学作品のように後にひかない。
だから日常生活になんら差し障りがない。
推理小説の登場人物はある枠から決してはみだそうとしない。
喜怒哀楽が単純なのね。複雑な人間はでてこない。
どこにでもいるようでいて、決してどこにもいない、そういうタイプのお人形ばかり。
久しぶりにそれもたった1冊推理小説を読んだくらいで
言い切れるものではないかもしれないけれども。

しかし他に書くことがない。だって推理小説だから。
トリックやらをばらしたら反則でしょ?
うん、推理小説の書評・解説を書くひとは白髪がふえそう。
本著は奇抜な山頭火論と殺人事件をミックスさせていて、これがなんともおもしろい。
かつて山頭火をかなり読み込んだことがあるから、
山頭火年表を片手に謎解きに夢中になった。
山頭火を知らないひとにはありきたりな推理小説に見えるのかもしれません。

絶版だけど電子書籍とやらで読めるらしいです↓
http://books.bitway.ne.jp/shop/mt-detail_B/trid-main/ccid-0201/cont_id-B0300500386.html