「演劇・けいこの基本 アマチュア演劇」(阿坂卯一郎/青雲書房) 105円
→いつかやりたい演劇。見るよりぜったい楽しそう。
「発声と身体のレッスン」(鴻上尚史/白水社) 105円
→俳優志望ではないけれども。
「鮎」(丹羽文雄/集英社文庫)絶版 105円
→全集で読んだことあり。コンパクトな文庫版がほしかった。
「インド」(上野照夫/保育社)絶版 100円
→昭和38年発行。文庫版。写真たくさん。
「続 そして、死刑は執行された」(合田士郎/恒友出版)絶版 315円
→ブックオフ105円で見つかりそうですが、この値段で手をうちました。
05/02/27 14:02:27
「日本史を読む」(丸山才一・山崎正和/中公文庫)
→日本史っておもしろいよ〜と泣きたくなった1冊。
贅沢な知の饗宴(きょうえん)。ご馳走が次から次へと出て来る感じ。
日本史という素材からここまでおいしい料理を作ってくれるとは。もう満腹。
本書は各時代を論じた代表的な歴史書を数冊取り上げ、そこから対談をスタートさせる。
そのまま食べてもおいしい素材をプロの料理人が調理してくれるんだからたまりません。
そんなインテリジェーントな雰囲気のなか、目を引いたのは、
徳川家康は実は非人(エタヒニンのあれ)の生まれで、
明治時代にそのことを暴露した歴史書が出たが、それは徳川一家に買い占められ、
以後も圧力をかけて出版させなかった、なんていう卑賤なエピソードなんだから、
あはは、わたしという人間の本質がわかるでしょう。
ダメなんですアカデミックなアトモスフェアって。
茶の間のワイドショーで生きている人間なんですね、救いようもなく。
(あ、家康の例の本はその後、筑摩書房から出版されたそうです)。
05/02/20 15:46:47
「天皇家はなぜ続いたか」
(今谷明・網野善彦・山折哲雄・横井清・阿部泰郎・赤坂憲雄/新人物往来社)
→日本の歴史=天皇の歴史かと。
かといって別に右翼思想からそういっているわけじゃない。
頭の弱い、いち日本史学習者として思うわけです、やっぱ天皇だと。
一見、無意味な事件の連続のようにも思える日本史も、
天皇を支柱として見直すと実にクリアに様相を転じる。
ときの支配者と天皇の力関係を見ることで、時代時代の相違、共通点がはっきりする。
天皇が権力の中心だった時代。
藤原氏が権力、天皇が権威、と分散した時代(摂関政治)。
天皇が上皇になることで権威を取り戻した時代(院政)。
源頼朝がなぜわざわざ(京都から遠く離れた)東国に幕府を設立したか。
南北朝でふたつにわかれた天皇の権力と権威。
なぜ豊臣秀吉は征夷大将軍になれなかったのか。
(秀吉は天皇家の血筋のまったく入っていないサルだから)
徳川家康がなぜ源頼朝を尊敬し、おなじく東国に幕府を構えたのか。
薩摩、長州の田舎侍が天皇を利用すると政府高官にまでなれる秘密。
軍隊の指揮は天皇しか取れなかったから、あの未曾有の大戦争が起きたこと。
なぜマッカーサーは天皇制を消さなかったのか。
アメリカの幸せファミリーのような演技をテレビカメラの前でするいまの天皇家――。
こんな感じで、歴史がいとも簡単にまとまりがつく。
「天皇家はなぜ続いたか」。興味をそそるタイトルでしょう。
だから古本屋で買った。したらどうでしょう、とほほ。
対談集。歴史学者ってやつはつまらない。
対談で気にするは学界のことばかり。
肝心なところでは、私の専門は中世なので……などと逃げ足だけは速い。
そのくせじぶんへの批判だけはどんなマイナー誌にもよく目を通している。
ぜんぜんおもしろくない。タイトル負けもここまで来ると詐欺でしょう。
あ、追記。
この本、絶版かどうか調べがつかない段階で古本屋で定価の約半額(600円)で購入。
いまネット「日本の古本屋」で調べたら2000円の値がついている。
当然、絶版かと紀伊国屋書店HPで調べたら、なんと在庫有りとでた。
なんだろうね、新刊で買える本に定価以上の値段をつける古本屋って。
許せない。
05/02/20 14:49:15
「河合塾テキスト 東大日本史 夏期講習 冬期講習 直前講習」
→いい年して予備校のテキストなんぞを読み返して。
だけど、おもしろかった。
もう一度東大受験をして今度は合格しようとか、
そういう打算を抜きにしてこのテキストの問題と解答、
それにじぶんでうつした板書や石川先生の言葉、
そんなのを読んでいるとすごくおもしろかった。
歴史の表面には現れない構造が透けて見えるというのか。
まあ、予備校講師なんてしょせん子供だましの「チョーク芸人」なんだけど、
それでもどうして、この石川先生はおもしろいと思うんです……。
あ、テキストはすべて石川先生が作った東大予想問題。
「96年度 東京大学(前期)入試問題 社会 日本史」
→年齢がばれちゃうけど、まあ、いいか。
うん年前に実際に駒場で受けた試験問題。
まさかまた見る機会があるとは思わなかった……。
あ、当時は、河合塾と代ゼミが入試問題と解答を無料配布していた。
今回、やってみた(読んだ?)のはそれ。
東大予想問題を計38問やった後で本番。
まったくヒマ人というのか、笑ってやってください。
当時は答え合わせとかしなかったんだ。
もう入試問題を見るのもいやだったんです。
で、今回。
発見! 石川先生、一問も予想問題で当てていない(笑)。
だから東大に落ちたんだといまさらだが言い訳を。
でも、おとなの目で見ても東大の問題って難しい。
これって1/3でもできたら十分(日本史では)合格ラインなんじゃないかな。
05/02/20 12:55:27
「日本史の考え方 河合塾イシカワの東大合格講座!」(石川晶康/講談社現代新書)
→石川先生、こんな本を書いてたんだ! 驚いた。
いまは参考書を何冊も書いて、
日本でいちばん有名な日本史予備校講師になりつつあるらしいけど、
わたしが講義を受けたうん年前はそれほどでもなくて、
知るひとぞ知るという感じだった。
衝撃だった。必死に年号を暗記していた高校生にとっては。
大化の改新のあとに壬申の乱が起こって……
と歴史を事件の積み重なりと思っていたわたしはガツンとやられました。
そうじゃないんだと。古代の構造をまず理解しろと。
それこそ東大が求めているものだと。
無味乾燥だった日本史学習が一気に有機的で味のあるものへと変わった。
懐かしいな。河合塾駒場校での講義。夏期講習。冬期講習。
で、帰宅したら録音テープを聞きながらテキストにびっしり書き込む。
そのテキストはまだ持っています。
思ったもんです、浪人生はいいなと。こんな講義を通年で聞けるんだから。
想い出話が長くなりすぎたようです。
この新書の感想でしたか。はい、実によろしい。
高校生だけではなく、大人の読者も満足すること確実かと。
簡単にまとめると、天武天皇と明治天皇のアナロジー(類似)を指摘している。
つぎのようなパターンがある。
*外国に負ける
→日本国内の内乱
→強い天皇のもとでの国家体制強化(外国の真似)。
*白村江の戦で中国に敗れる
→壬申の乱
→天武天皇が中国を手本に律令国家づくり(「記紀」編纂)。
*ペリー来航で欧米諸国に屈服
→戊辰戦争
→明治天皇を中心に欧米を手本に近代国家づくり(「大日本帝国憲法」発布)。
上記の指摘後、黒船来航を境に「中国時代」「欧米時代」と日本史を二期区分する。
「中国時代」官僚になるには漢詩文の知識が不可欠だった。
いまは明治以来の「欧米時代」。
だから官僚になるには(大学に入るには)英語の学習が欠かせない。
こういう捕らえ方が石川先生の日本史なんです。
日本という国の構造をつかまえる。
外国に負けたら、日本の権威をきちんと確認した上で(天皇!)、
恥じらいもなくその外国からいいところをぱくる。
これが日本の変わらぬやりかたであると。
あ、東大の日本史がどういう問題か知らないひとのために例をこの新書から。
でも答えはこの新書に載ってないので、みなさまも考えてみてください。
まず網野善彦の文章をリード文として流してから――。
「なぜ平安末、鎌倉という時代にのみ、すぐれた宗教家が輩出したのか。
ほかの時代ではなく、どうしてこの時代にこのような現象が起こったのか。
歴史の流れを総合的に考え、
自由な立場から各自の見解を240〜390字で述べよ」(1983年)
間違っているかもしれませんが以下にわたしの答案を書きます。
「百済から伝えられ隋、唐の影響を受けながら貴族を中心に浸透した日本仏教は、
平安末期、中国からの影響が薄れ、蔓延する末法思想の中、
天台宗内で日本独自の信仰世界を形成するにいたる。
その成熟した教義は民衆にも理解しやすい易行として結実する。
折しも貴族政治から初めての武家政権へと移行する過程での戦乱、社会不安の中、
厳しい現実と向き合う民衆は救いとなる新しい教えを渇望していた。
加えて、古くは私度僧、平安期には聖(ひじり)と呼ばれる
非公認の僧侶が諸国遍歴を継続していた。
そのため信仰母胎の土壌が成立していたことも、
新宗教家の登場を歓迎する前提として好都合だった」
05/02/20 11:26:37
「新詳日本史 地図 資料 年表」(浜島書店)
→これ、ほら、あれです。高校生が授業で使う副読教材。
だからだと思う。890円。格安ではありませんか。
中を見れば、日本文化史上重要な仏像、絵画、寺院が盛りだくさん。
明治以降は写真まで入っている。総カラー337ページ。
ぼーっと眺めてるとおもしろいです。
唐招提寺金堂虜遮那仏像なんて覚えなくていいんですから。
もちろん漢字で書けるように書き取りなんかしなくていいです(笑)。
口をあんぐりあけて、ほお、へえ、などと嘆息しているとよだれがぽとり。
そんな日曜日の午後もなんだか文化的で悪くないとは思いませんか。
さあ、今から本屋の学習参考書コーナーへ。
出版社はどこでも大差はないと思います。
裏に名前を記入したりしたら、気分が出て楽しいかもしれません。
05/02/20 11:01:24
「図解雑学 日本の歴史」(前沢桃子/ナツメ社)
→図解雑学シリーズを目の敵(かたき)のごとくバカにするひとがいるけど、
うーん、いいと思うんだけどな。1日で古代から現代までさらえるから。おさらい。
大学受験、日本史(と地理)だったから、
それは基本知識くらいなら一度は詰め込みました。
だから今回は図解雑学シリーズでかるーく。
覚えなくていい日本史は楽しい。
ちょっとだけおかたい話を。
思想やら哲学といった知的遊戯は大嫌い(宗教は別です)。
そんなもので人間がわかるもんかと思う。
信じられるのは人間の劇的な行為のみだとどこかで思っている。
あるいは劇的な生き方をしようとする意気込み。
そこに思いをはせるときだけ、人間が信じられるような気がする。
がために戯曲が好きなのです。
今回、神なる手によって書かれた戯曲=日本史をふたたび学ぼうと思いました。